2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケール超高速細胞選別・操作に基づく3次元細胞システムの超高速アセンブリ
Project Area | Hyper Bio Assembler for 3D Celluler Innovation |
Project/Area Number |
23106006
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
福田 敏男 名城大学, 理工学部, 教授 (70156785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 正博 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80377837)
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Project Period (FY) |
2011-07-25 – 2016-03-31
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Keywords | ナノデバイス / ナノマニピュレーション / 局所環境計測・制御 / 高速細胞応答計測 / 高効率細胞操作 |
Research Abstract |
単一細胞の局所環境計測・制御用のナノデバイス技術を応用し,環境制御型電子顕微鏡及びマイクロチップ内でのナノロボット操作技術を発展させ,3次元細胞システムの機能解明のためのナノスケールの高速・高効率細胞応答計測・操作システムを構築する. (1)細胞内外のインピーダンス特性,pHや温度などの物理量により細胞の活性を高速・高効率に計測・制御するためのナノデバイスを作製し,細胞の特性や状態を計測・制御する.(2)ナノデバイスを活用することにより,細胞及び足場間のインターラクションを計測し,細胞・足場複合体のIn vivo応用のためにIn vitroにおける評価技術を確立する.(3)3次元機能性複合組織を形成するために,細胞・足場複合体のIn vitro培養及び摩擦抵抗力・機械的強度・多層間付着力などの計測・評価技術を確立する. 今年度は,前年度までの成果に基づき,主に以下に挙げる研究課題について実施した.①誘電泳動力により任意形状を有した細胞アレイを作製し,細胞アレイをマイクロスケールの紫外線硬化性樹脂で作製したマイクロ構造体内部に埋包し,任意の形状を有する細胞塊を作製した.自己組織化現象を利用して,連続的に,細胞包埋型構造体を組み立てる手法を提案し,実験により有効性を検証した.②細胞と共に磁性粒子を包埋したハイドロゲルファイバーを作製し,外部磁場により3次元的に細胞をアセンブリする手法と提案し,実験により有効性を検証した.③感熱性ゲルプローブを用いた細胞の直接操作と3次元的な組み立てに関して,動物細胞を用いて実験により有効性を検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞を3次元にアセンブリする手法として,①細胞を包埋したハイドロゲルファイバーを3次元生分解性足場に巻き取ることにより,連続的に細胞を播種するアセンブリ手法,②光硬化性樹脂による細胞包埋型マイクロ構造体のマイクロ流体チップ内での自己組織化アセンブリ手法,③磁性材料を含む細胞包埋型ハイドロゲルファイバの磁場操作によるアセンブリ手法,④感熱性ゲルプローブによる細胞の直接操作と組み立て手法などについて新たな研究を展開している.これらの手法を,繊維芽細胞や肝細胞などの動物細胞に対して応用し,細胞の培養に対しての有効性を実験的に検証することができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
これまで主に行ってきた,光硬化性樹脂やハイドロゲルなどに細胞を包埋する場合,これらの物質が溶解させることが困難であったり,酵素による追加処理が必要であるといった問題がある.したがって,領域内の共同研究として,生分解性の光硬化性材料を用いたマイクロ構造体を用いたアセンブリについて取り組んでおり,今後も継続して本手法の有効性を検証していく方針である. また今後は,単一の細胞のみによる構造体だけではなく,複合的な組織を実現するために複数細胞からなる3次元細胞構造体のアセンブリ手法に関して有効性を検証していく方針である.
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