2014 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケール超高速細胞選別・操作に基づく3次元細胞システムの超高速アセンブリ
Project Area | Hyper Bio Assembler for 3D Celluler Innovation |
Project/Area Number |
23106006
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
福田 敏男 名城大学, 理工学部, 教授 (70156785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 正博 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80377837)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ナノデバイス / ナノマニピュレーション / 局所環境計測・制御 / 高速細胞応答計測 / 高効率細胞操作 |
Outline of Annual Research Achievements |
単一細胞の局所環境計測・制御用のナノデバイス技術を応用し,環境制御型電子顕微鏡及びマイクロチップ内でのナノロボット操作技術を発展させ,3次元細胞システムの機能解明のためのナノスケールの高速・高効率細胞応答計測・操作システムを構築する. (1)細胞内外のインピーダンス特性,pHや温度などの物理量により細胞の活性を高速・高効率に計測・制御するためのナノデバイスを作製し,細胞の特性や状態を計測・制御する. (2)ナノデバイスを活用することにより,細胞及び足場間のインターラクションを計測し,細胞・足場複合体のIn vivo応用のためにIn vitroにおける評価技術を確立する. (3)3次元機能性複合組織を形成するために,細胞・足場複合体のIn vitro培養及び摩擦抵抗力・機械的強度・多層間付着力などの計測・評価技術を確立する. 今年度は,前年度までの成果に基づき,主に以下に挙げる研究課題について実施した.①マイクロチップ中で作成した紫外線硬化性樹脂による,細胞包埋型マイクロ構造体を3次元に組み立てる手法を確立するため,マイクロ流体チップを利用して自己組織的に組み立てる手法と,生分解性の紫外線硬化性樹脂を利用した,細胞包埋型マイクロ構造体の作製とを組み合わせる手法に関して検討した.②細胞包埋型ハイドロゲル構造体を作製し,3次元的に組み立てるために,磁性微粒子を含むハイドロゲルファイバを作製する手法について検討した.特に,ハイドロゲルファイバ中に含まれる磁性微粒子の密度及び間隔を,マイクロ流体チップにより調整可能な手法を提案し,実験的な検証を行った.③マイクロマニピュレーションを応用した新たな細胞アセンブリ手法として,特にインクジェット型装置を応用し,ドロップレット中に包埋した細胞とマイクロ構造体を自己組織的に組み立てる手法を提案し,実験的な検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞を3次元にアセンブリする手法として,①光硬化性樹脂に細胞を包埋し,自己組織的に組み立てるために,生分解性材料からなる光硬化性樹脂に細胞を包埋し,細胞の生存を確認したこと.②細胞を包埋したハイドロゲルファイバをアセンブリするため,磁性微粒子を利用した組み立てを行うための,磁性微粒子の間隔・密度を調整可能な手法を実験的に示したこと,③インクジェット型装置を利用することで,連続的に細胞とマイクロ構造体とを自己組織的に組み立てる手法を実験的に示したこと,などに関して研究が進展している.また,これらの手法を繊維芽細胞や肝細胞などの動物細胞に対して応用し,細胞の生存率などを評価することで,提案手法の有効性を実験的に検証することができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,特に複合的な組織を実現するために,複数種類からなる3次元細胞構造体のアセンブリ手法やマイクロ構造体の細胞密度を向上させる手法への展開に関して,検討をしていく方針である.
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Research Products
(18 results)