2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Functions of non-coding DNA region for genome integrity |
Project/Area Number |
23114009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
加納 純子 大阪大学, たんぱく質研究所, 准教授 (10323809)
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Project Period (FY) |
2011-07-25 – 2016-03-31
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Keywords | 染色体 / テロメア / ネットワーク / リン酸化 / DNA複製 / クロマチン / 核膜 |
Research Abstract |
真核生物の線状染色体末端に存在する構造体であるテロメアを中心とした蛋白質機能ネットワークについて研究を行った。中でも、当該年度においては、分裂酵母のテロメア蛋白質複合体の中枢であるRap1の新規な機能を明らかにすることに焦点を当てて研究を進めた。 1)カゼインキナーゼ2(CK2)によるRap1のリン酸化の解析 質量分析により、Rap1の多数のアミノ酸残基が細胞増殖期にリン酸化される可能性が示唆された。それらの中にCK2のリン酸化ターゲット配列と一致するものが存在するため、CK2によるRap1のリン酸化の意義について解析している。これまでに、Rap1の7つのアミノ酸残基がin vitroでCK2によってリン酸化されることがわかった。それらを非リン酸化型であるアラニンに置換したRap1を発現させると、Rap1と核膜蛋白質Bqt4との相互作用が阻害され、テロメアの核膜局在が異常になった。さらに、テロメア近傍のヘテロクロマチン状態にも異常が生じていることが示唆された。現在、これらの詳しい分子メカニズムについて解析を行っている。 2)Rap1とDDKサブユニットDfp1の相互作用の生理学的意義の解明 Yeast two-hybrid法により、Rap1と相互作用する新規な因子を検索した結果、DNA複製開始に必要なDDKキナーゼ複合体のDfp1を同定した。Dfp1は分裂酵母細胞内でRap1と相互作用する活性を持ち、Rap1のC末側領域と直接相互作用することが示唆された。この相互作用の生理学的意義を探るため、Dfp1と相互作用できないRap1変異体を発現させたところ、DNA複製タイミングの異常が見られた。現在、DNA複製タイミング制御におけるRap1-Dfp1相互作用の役割について解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文発表に向けて、着実に興味深いデータが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
1)のプロジェクトに関しては、Rap1のリン酸化とヘテロクロマチンとの関係について詳しいメカニズムを明らかにし、さらにリン酸化修飾によるRap1の構造変化についても解析する。2)のプロジェクトに関しては、Rap1とDfp1の相互作用がDNA複製開始にどのような影響を及ぼしているのかについて、詳しい分子メカニズムを明らかにしていく。
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Research Products
(3 results)