2012 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel methods for single cell quantification with microdevices
Project Area | Spying minority in biological phenomena -Toward bridging dynamics between individual and ensemble processes- |
Project/Area Number |
23115002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野地 博行 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00343111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 朋信 独立行政法人理化学研究所, その他部局等, 研究員 (00375205)
市村 垂生 独立行政法人理化学研究所, その他部局等, 研究員 (50600748)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ELISA / 超解像 / マイクロデバイス / 1分子検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
1細胞デジタルELISA 昨年度の研究のにおいて、大腸菌1個体中に存在するβーgalactosidaseの直接計数を試みた。具体的には、大腸菌が1個体であることを顕微鏡下で確認し、溶菌処理を行った。そこへ、βーgalactosidaseのフルオロジェニックな基質であるFDGをくわえ、ドロップレットを作成し、蛍光を発するチャンバーの数を数えた。すると、大腸菌1個体当たり428個という結果を得た。しかしながら、本実験においては、バックグランドが同程度となっており、信頼のおける数字とは言い難い。 高速超解像蛍光顕微鏡の開発 本研究は、細胞内における分子を網羅的に観察することを目的として、目標値として30nm/30msを設定し、様々な方面からの超解像技術の開発を行う。方法論に捕らわれることなく、目標を達成しうるあらゆる開発手段を用いる。本年度も引き続き、以下の2種類の開発を試みる。波長分離型超解像法:我々がすでに開発した瞳変調超解像法による120nm/2msでの一分子計測法は、すでに確立できている。さらに、蛍光揺らぎによる超解像を合わせることで、85nm/20msの時空間分解能は可能である。分子を標識する蛍光分子の色をN色にすることで、各色における標識濃度を減らすことができる。すなわち、検出分解能は向上する。その向上は、√N倍である。例えば、10色の蛍光色素で染色すれば、理論計算上27nmまで 空間分解能が向上する。ベクトルビームによる高速超解像:照射するレーザーの位相を空間的に変調することで、回折限界を超える点光源による照射が可能である。上記は、光軸方向の分解能が低下することが問題とされているが、全反射証明法を応用することにより解決される。MEMSミラーを用いて、多数のベクトルビームを作成し、一斉操作を行うことで、空間分解能、時間分解能共に向上する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、高感度化したデジタルELISAを利用することで大腸菌1個体のβーgalactosidaseの計数にとりあえずは成功した事で、当初の計画より大きく進展していると考える。また、その他の項目も計画通り遂行されている。
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Strategy for Future Research Activity |
計画より進展していることから、今後も計画に変更無く遂行する。また、当初計画より進展した部分に関しては計画を前倒しておこなう。
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