2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Mesoscopic neurocircuitry: towards understanding of the functional and structural basis of brain information processing |
Project/Area Number |
23115103
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山中 章弘 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (60323292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 琢磨 生理学研究所, 視覚情報処理研究部門, 助教 (70545798)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 睡眠覚醒 / ナルコレプシー / 病態モデルマウス / 脱力発作 / 神経脱落 / 遺伝子改変マウス / オレキシン / 視床下部 |
Outline of Annual Research Achievements |
ほとんどの高次脳機能は、脳が覚醒しているときにのみ発揮される。しかし、覚醒が無数の神経活動の結果生じる極めて複雑で高度な現象のため、未だにその仕組みの解明に至っていない。視床下部に存在するオレキシン神経が脱落すると、覚醒を維持できないナルコレプシーという病気になることから、オレキシン神経細胞が覚醒に重要な役割を担っていることが判明している。そこで本研究では、丸ごとの個体を用いてオレキシン神経に対して光で神経活動を操作可能なオプトジェネティクスを適用し、オレキシン神経活動を操作し、睡眠覚醒を調節する神経回路の動作原理を解明することを試みた。また、任意の時期にオレキシン神経を特異的に脱落可能なナルコレプシーモデルマウスを作成し、オレキシン神経脱落の前後において睡眠覚醒状態がどのように変化するのかについて明らかにした。約85%のオレキシン神経が脱落することによって、睡眠覚醒調節の異常が認められた。さらに約95%のオレキシン神経が脱落することによってナルコレプシーで認められる脱力発作が観察された。オレキシン神経脱落の程度とナルコレプシー症状発現との相関が明らかになった。さらに残存するオレキシン神経数を制御することも可能であることを示した。この遺伝子改変マウスは、ヒトのナルコレプシーにより近いモデルマウスであり、今後のナルコレプシー治療薬や症状を改善する薬物の開発および評価において有用であることを示した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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