2011 Fiscal Year Annual Research Report
代謝とクロストークする転写環境形成因子の構造科学的な解明
Project Area | Crosstalk of transcriptional control and energy pathways by hub metabolites |
Project/Area Number |
23116007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 敏之 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (30273858)
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Keywords | X線結晶構造解析 / SAM / Mybbpla / Nucleomethylin / p53 / アルギニンメチル化酵素 |
Research Abstract |
本申請ではNucleomethylin(NML)さらにはその複合体であるeNoSCおよびMybbplaに着目し、これらの因子がSAM,NAD+,アセチルCoAなどの生命素子をどのように利用しているか得られた立体構造をもとに明らかにする。手法としてはX線結晶構造解析に加え、溶液散乱曲線から直接構造モデルを構築することができるX線溶液散乱法を用いる。さらにNMLに関しては各因子のリクルーティング機構、NMLの基質が判明次第その基質との複合体解析を行いメチル化機構を解明する。一方、核小体タンパク質Mybbplaに関してはその構造を原子レベルで決定し、p300のリクルーティング機構・アセチル化促進機構を解明する。これらの研究を通して代謝とクロストークするエピゲノム情報形成因子の実像を構造面から明らかにしその制御メカニズムを解明する。一方ヒストン修飾に関わる酵素に関しても構造科学的な解明を進める。 NMLはSuv39Hlと直接複合体を形成するが、どの領域で結合するかについて検討した。様々なコンストラクトを作成しプルダウンアッセイを行った。その結果NMLのN末端側がSuv39Hlとの結合に必要であることがわかった。また、Mybbplaについてもp53との結合領域を検討した結果、p53のC末端側が結合に必要であることがわかった。またこの領域のリジン残基を変異させると結合が弱くなることからこのアミノ酸が十であることが示唆された。ヒストン修飾酵素の一つであるアルギニンメチル化酵素に関しては大量発現系を構築し純度の高いサンプルを得て結晶化に成功している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各タンパク質の結合領域を同定しその領域の大量発現系の構築に成功している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでの知見に基づき純度の高い蛋白質を大量に精製し、結晶化に向けて研究を進めて行く。
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