2014 Fiscal Year Annual Research Report
病態時の脈管のダイナミックスを制御する脂質メディエーターの解析と治療への応用
Project Area | Machineries of bioactive lipids in homeostasis and diseases |
Project/Area Number |
23116102
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
馬嶋 正隆 北里大学, 医学部, 教授 (70181641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 朋恵 北里大学, 医学部, 講師 (20296510)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | リンパ節転移 / がん / premetastatic niche / COX-2 / EP3 / SDF-1 / 樹状細胞 / regulatory T cell |
Outline of Annual Research Achievements |
がんのリンパ節転移は重要な予後決定因子であるが、その分子メカニズムの解明は遅れている。多くの腫瘍細胞が転移前段階(premetastatic phase)において、特定の器官に転移しやすい傾向があることが知られており、転移を助長する状況(premetastatic niche)を形成することが重要であることが血行性転移の過程で報告されている。肺がんの所属リンパ節転移モデルを作成し、肺がんリンパ節転移におけるpremetastatic nicheの形成の有無を検討し、niche形成におけるCOXおよびPGの役割を解明した。原発巣の増殖に伴い、所属リンパ節でごく早期からCOX-2が誘導され、COX-2依存性に産生されたPGE2がEP3 刺激することによりケモカインであるstromal cell derived factor (SDF)-1の発現増大がsubcapsular regionで生じSDF-1受容体を高発現する肺がん細胞をトラップすることでpremetastatic nicheを形成すること、COX-2陽性細胞は樹状細胞であり、EP3依存性にTGF-βを産生することでregulatory T cellを動員することによって腫瘍免疫を抑制して、腫瘍転移を増強させることを明らかにできた。加えて、リンパ節内にリンパ管が新生する現象も見られ、それによってさらに遠隔のリンパ節に腫瘍が転移することを増強していると考えられた 。このリンパ節内リンパ管新生にも、COX-2、PGE2-EP3 signaling依存性であることも判明した。以上のように、内因性のPGがpremetastatic niche形成の増強を介して、がんのセンチネルリンパ節転移を増強していることが明らかに出来た。COX-2阻害やEP3シグナルを遮断することが、がんのリンパ節転移を抑制する標的になることが示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Prostanoid induces premetastatic niche in regional lymph nodes.2014
Author(s)
Ogawa F, Amano H, Eshima Y, Ito Y, Matsui Y, Hosono K, Kitasato H, Iyoda A, Iwabuchi K, Kumagai Y, Satoh Y, Narumiiya S, Majima M.
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Journal Title
J. Clin. Invest.
Volume: 124
Pages: 4882-4894
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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