2012 Fiscal Year Annual Research Report
Matryoshka-type cell configuration by organelles evolved for the parasitism
Project Area | "Matryoshka"-type evolution of eukaryotes |
Project/Area Number |
23117008
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
金子 修 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (50325370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 敬文 愛媛大学, 無細胞生命科学工学研究センター, 教授 (00188616)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 原虫 / マラリア / 赤血球 / オルガネラ / 細胞内輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
二次共生由来オルガネラという「オルガネラ二重構造」を内部に持つアピコンプレクス門原虫は、さらに真核細胞へ侵入・改変することでマトリョーシカ構造を発展させる。本研究では赤血球に侵入・改変して発育するマラリア原虫について、種々の分泌オルガネラに局在するタンパク質の網羅的同定と各オルガネラへの輸送に関わる分子の同定を通じて、細胞侵入と寄生成立を可能とする特殊化された分泌オルガネラの機能と起源を明らかにし、マラリア原虫が赤血球を隷属化するマトリョーシカ化発展機構の成立と分子機序を包括的に理解することを目的とする。平成24年度は赤血球侵入型原虫のオルガネラに局在すると予想されるマラリア分子群に対して作製した抗体により、オルガネラへの局在と機能の解析を継続した。その結果、RALP1と呼ばれる分子がロプトリー頚部に局在し、密着接合形成に関与する事を明らかにした。100 kDa以上の分子については組換えタンパク質の発現が困難であったため、分子を100 kDa以下のサイズに断片化し組換えタンパク質を作製した。蛍光タンパク質で標識したマイクロネームタンパク質EBA-175について、正確な細胞内輸送には従来提唱されていた領域だけでは不十分であり、その上流部位も必要であることを明らかにした。感染赤血球内に輸送される原虫分子SURFINの細胞内輸送に必要とされるN末端の配列は一アミノ酸置換しても機能を保持し、特定の配列が輸送に必要とされるわけではないことが明らかになった。SURFINおよびEBA-175の細胞内輸送の機序をより明らかにするために、これらと相互作用する分子の分離に取り組み、SURFINについては他の分子と結合している可能性を示唆する結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
種々のオルガネラタンパク質に対する抗体の作製と性格付けも順調に行っており、また、赤血球内へのマラリア原虫の輸送シグナル領域も明らかにすることができたため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
熱帯熱マラリア原虫の侵入関連分子はecDHFRでタグ付けしても、ノックダウン効果が限定的であることが報告されてきたため、最近マラリア原虫で機能する事が報告されたtet ON/OFFのノックダウン系に変更してデザインを進めている。他は当初の予定通り推進する。
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Research Products
(26 results)