2015 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト乳児の言語学習を可能にするモデルフリー・モデルベースの学習機構
Project Area | Elucidation of neural computation for prediction and decision making: toward better human understanding and applications |
Project/Area Number |
23120003
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
今井 むつみ 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (60255601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 浩之 玉川大学, 工学部, 教授 (10349326)
松井 智子 東京学芸大学, 国際教育センター, 教授 (20296792)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 実験系心理学 / モデル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)多感覚統合、あるいは音象徴の能力については、昨年度までにヒト乳児を対象とした脳波計測実験を実施した。本年度はデータ追加のために行われた。現在、従来のデータに2015年度のデータを加え、実験結果の解析中である。脳波データを事象関連電位(ERP)、振幅変化、位相同期の三つの観点から解析し、振幅変化や位相同期解析の結果が揃い次第、総合的に考察し、論文執筆に取り掛かる。 2)対称性実験については、前年度までのヒト乳児・チンパンジーの比較研究から、ヒト乳児でのみ対称性バイアスが確認されており、ここからさらに発展させ、予測注視やオブジェクト間に対し、対称性バイアスが生じるかどうかについて検討するため、新たに追加実験を行う必要が生じ、5~6ヶ月児に対して、バイアスの一要因となるヒトの統計的推論能力に関して実験を実施した。調査結果については、分析を進め論文化し、投稿準備中である。 3)他者の意図推定については、この能力が言語学習以前に備わっているものかどうかを確かめるため、24ヶ月の乳児を対象にして昨年度、確信度イントネーションによる選択的学習をするかについて実験を行い、統計的に有意に確信度の高いものを選択することが分かった。また、フランス語話者による音声を用いた実験刺激を用いた実験を行ったところ、日本人では母語でないにも関わらず3歳児では有意に確信度が高いものを選択するのに対し、4歳児ではイントネーション以外の要素に目を向け、選択を行うことが明らかになった。その一方で、3歳から4歳児のフランス人に対し同一の刺激を用いて調査を行ったところ、50%のチャンスレベルと統計的な差が認められず、イントネーションによる確信度の選択的学習を行わないことが分かった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)