2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Elucidation of neural computation for prediction and decision making: toward better human understanding and applications |
Project/Area Number |
23120008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岡本 仁 独立行政法人理化学研究所, 発生遺伝子制御研究チーム, シニア・チームリーダー (40183769)
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 2光子レーザー顕微鏡 / トランスジェニック / 意志決定 / 回避学習 / 蛍光カルシウム 濃度可視化 |
Research Abstract |
1.神経細胞集団の振る舞いを個々の細胞レベルで観察する系の確立能動的回避学習の成立後に、条件刺激で活性化される終脳の細胞集団の振る舞いを、個々の細胞のレベルで観察するために、高速高感度ビデオカメラの代りに、2光子レーザー顕微鏡を用いて、外套部表面の個々の神経細胞の活動を、集団で記録する実験系を確立するための研究を行った。この結果、ゼブラフィッシュ成魚への任意の画像イメージの提示が、2光子レーザー顕微鏡による細胞の超高感度蛍光イメージ測定と、互いに干渉しないようにするために、画像提示と蛍光計測のタイミングを自由に制御できる実験系の確立に成功した。 2.終脳の部位ごとの遺伝子操作のためのトランスジェニック系統の作成哺乳類の終脳の各部位に相当するゼブラフィッシュ終脳の各部位は、哺乳類と共通の分子を発現する。これらの分子のうちで、CaMKII,GAD67,Tac1遺伝子を含むBACクローンを単離し、大腸菌内遺伝子組み換えで遺伝子コード領域をGAL4-VP16に置換したクローンを使って、トランスジェニック・ゼブラフィッシュ系統の作成を行った。其の結果、終脳の興奮性神経細胞、抑制性神経細胞や、線条体の直接経路の神経細胞などで、独立に、任意の遺伝子の発現を制御するために、トランスジェニック系統を確立した。 3.上記2.の研究で作成されたトランスジェニック系統を、GAL4-VP16の標的制御配列である、UASの下流に、カルシウム濃度依存的蛍光蛋白GCaMPの遺伝子を持つ別のトランスジェニック系統とを掛け合わせることによって、ゼブラフィッシュ終脳の様々な神経細胞の活動を可視化するための系統を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画と一致した成果が達成されたから。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の実験計画通りに、遂行する。
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