2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Elucidation of neural computation for prediction and decision making: toward better human understanding and applications |
Project/Area Number |
23120011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
疋田 貴俊 (財)大阪バイオサイエンス研究所, システムズ生物学部門, 研究員 (70421378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 重忠 (財)大阪バイオサイエンス研究所, システムズ生物学部門, 所長 (20089105)
矢和多 智 (財)大阪バイオサイエンス研究所, システムズ生物学部門, 研究員 (90455246)
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Keywords | 大脳基底核 / 報酬行動 / 黒質網様部 / 意思決定 / 神経回路 |
Research Abstract |
大脳基底核は運動機能、報酬・忌避行動、意志決定を司り、その障害はパーキンソン病や薬物依存症などの精神神経疾患につながる。大脳基底核神経回路は主に直接路と間接路に二分され、共に黒質網様部に入力するが、その統合された情報の処理に関わる分子メカニズムは明らかにされていない。まず、直接路と間接路のそれぞれに特異的な可逆的神経伝達阻止法を用いて、黒質網様部における神経回路特異的な情報処理機構を解析した。直接路遮断と間接路遮断は共にコカイン急性投与による行動量上昇を抑制するが、コカイン連日投与による行動量増加は直接路遮断でのみ抑制され、間接路遮断では野生型マウスと同様に観察される。そこで、直接路遮断あるいは間接路遮断を行ったマウスにコカインを急性あるいは慢性投与し、黒質網様部での遺伝子発現の変化を解析したところ、コカインを投与した直接路遮断マウスでのみ黒質網様部でのephrinA5,EphA4,EphA5遺伝子の発現上昇がみられた。さらに直接路遮断時にのみコカイン投与によるephrinA5下流シグナルの増強がみられた。以上の結果から黒質網様部のephrinA5-EphA4/EphA5シグナルが直接路依存的にコカインによる行動変化に関与していることを示し、報酬行動、薬物依存症における分子機構の一端を明らかにした。さらに、可逆的神経伝達阻止法と薬理学的手法を組み合わせて、大脳基底核神経回路制御の分子機構の解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大脳基底核神経回路における情報伝達の統合と処理の分子機構の一端を明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
可逆的神経伝達阻止法と薬理学的手法を組み合わせて、報酬・忌避行動と意志決定における大脳基底核神経回路制御の分子機構を調べる。意志決定に関与する柔軟性・習慣性の大脳基底核神経回路機構を調べる。
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Research Products
(19 results)