2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of multi-excitation transient spectroscopy for analyzing multi-step photo-reduction processes of CO2
Project Area | Concerto Photocatalysis: Innovation and Concert of Molecular Catalyst, Reaction Field, and Mechanistic Analysis for Light-driven Multiple-electron reduction of CO2 |
Project/Area Number |
23H03833
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮田 潔志 九州大学, 理学研究院, 准教授 (80808056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉持 悠輔 東京理科大学, 理学部第二部化学科, 講師 (30457155)
岩佐 豪 北海道大学, 理学研究院, 助教 (80596685)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 超高速レーザー分光 / 励起状態 / 二酸化炭素光還元 / 干渉分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である2023年度は、装置構築の鍵となる大型物品の導入と立ち上げを行った。 具体的には、①当研究を推進するために必要な発振周波数可変フェムト秒レーザーの導入と立ち上げを行った。Yb:KGW結晶を母体とした新しいシステムにより、可視近赤外領域の過渡吸収を計測できるシステムを構築した。従来のシステムと比較して一桁以上S/N比の大きいシステムを構築することに成功した。 ②不均一材料の測定を志向した干渉分光測定のための可視-紫外領域にも対応した高精度干渉計の導入と立ち上げを行った。干渉分光を行うためのプログラム構築から行い、励起スペクトルと発光スペクトルを一挙に取得できるE2D-EM測定を可能にすることができた。 また、並行して③倉持(C班分担)が開発したポルフィリンを光増感剤として用いる二元系CO2光還元錯体ZnP-phen=Reに着目し、可視-近赤外並びに中赤外の領域についてpump-probe法による励起状態分析を行った。光励起後にZnPに生じる項間交差が、触媒部にあるReの重原子効果を色濃く受けて通常のポルフィリンよりも一桁以上は矢20ピコ秒程度で進行することや、一電子還元種を生成する時定数が二種類あることなロ実時間計測ならではの定量的な解析を進めることができた。 他にも光触媒機構の解明に関する領域内外の共同研究も精力的展開し、山内(A班分担)との新規コバルト錯体に配位したCOの伸縮測定や、中田(B班代表)との不均一光触媒の電荷分離機構の実時間測定、山﨑(B班分担)との高性能多核金属錯体の励起状態ダイナミクスに関する研究など、多くの知見を得ることに成功している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、第一に当研究を推進するために必要な発振周波数可変フェムト秒レーザーの導入と立ち上げを行った。Yb:KGW結晶を母体とした新しいシステムにより、可視近赤外領域の過渡吸収を計測できるシステムを構築した。従来のシステムと比較して一桁以上S/N比の大きいシステムを構築することに成功した。 加えて、不均一材料の測定を志向した干渉分光測定のための可視-紫外領域にも対応した高精度干渉計の導入と立ち上げを行った。干渉分光を行うためのプログラム構築から行い、励起スペクトルと発光スペクトルを一挙に取得できるE2D-EM測定を可能にすることができた。 また、並行して倉持(C班分担)が開発したポルフィリンを光増感剤として用いる二元系CO2光還元錯体ZnP-phen=Reに着目し、可視-近赤外並びに中赤外の領域についてpump-probe法による励起状態分析を行った。光励起後にZnPに生じる項間交差が、触媒部にあるReの重原子効果を色濃く受けて通常のポルフィリンよりも一桁以上は矢20ピコ秒程度で進行することや、一電子還元種を生成する時定数が二種類あることなロ実時間計測ならではの定量的な解析を進めることができた。 他にも、光触媒機構の解明に関する領域内外の共同研究も精力的展開し、山内(A班分担)との新規コバルト錯体に配位したCOの伸縮測定や、中田(B班代表)との不均一光触媒の電荷分離機構の実時間測定、山﨑(B班分担)との高性能多核金属錯体の励起状態ダイナミクスに関する研究など、多くの知見を得ることに成功した。 当初の予定であった分光装置の構築はもちろん、当学術変革領域内の緊密な連携が大きく功を奏し、共同研究が予想以上に発展させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に計画通りに装置の導入ができたため、これを活かして具体的な系の測定に繋げていくことが目標である。構築した高精度pump-probe装置を土台に二段回励起の光学系を構築するのはもちろん、導入したYb:KGWレーザーの特徴を活かしてより大規模かつ効果的な分析装置を構築するために、レーザー装置を置いている部屋の拡張工事も計画している。拡張工事により光学台の面積を現在の3倍程度に拡張し、大物と出力である1030 nmのファムと秒パルスを自在に制御する光学系を構築する。この拡張工事を夏ごろまでに完了し、励起波長・検出波長双方に大きな自由度を持ったシステムを開発する。光学系はもちろん、測定に必要なプログラムの開発も」並行して進める。 進捗状況によっては、不均一系測定を志向した干渉測定を超高速分光を組み合わせ、当領域で目指すCO2光還元システムの励起初期から反応過程まで、今まで得ることができな語った分光情報を取得できる光学系を構築する。ここにこれまで得られた知見も活かして倉持(C班分担)が新たに合成したCO2光還元二元系錯体材料を測定する。また、得られたスペクトル解釈する上で励起状態計算を得意とする岩佐(C班分担)とも協力して分析を進める。これまでに捉えられていない反応中間体のスペクトル計測による同定を目指す。 また、これまで進めてきた共同研究についても引き続き精力的に展開していき、一つでも多くの具体的な成果に結びつけることを目標とする。
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Research Products
(19 results)
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[Presentation] Ultrafast spectroscopy for understanding CO2 reduction mechanisms of photosensitizer-catalyst dyad molecular systems2023
Author(s)
Kiyoshi Miyata, Yuushi Shimoda, Kei Kamogawa, Yasuomi Yamazaki, Yusuke Tamaki, Osamu Ishitani, Takumi Ehara, Teruyuki Honda, Ren Sato, Yusuke Kuramochi, Akiharu Satake, Ken Onda
Organizer
The 31st International Conference on Photochemistry
Int'l Joint Research
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[Presentation] Fast, Efficient, Narrowband Room-Temperature Phosphorescence from Metal-Free 1,2-Diketones2023
Author(s)
Kiyoshi Miyata, Shuji Kimura, Takumi Ehara, Koki Kubo, Erika Ou, Yuya Oshima, Mao Komura, Morihisa Terasaki, Ken Onda, Takuji Ogawa, Yosuke Tani
Organizer
KJF-ICOMEP2023
Int'l Joint Research / Invited
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