2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development and function of electron-deficient stimuli-responsive pi-electron materials
Project Area | Stimuli-responsive Chemical Species for the Creation of Functional Molecules |
Project/Area Number |
24109007
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山口 茂弘 名古屋大学, 物質科学国際研究センター(WPI), 教授 (60260618)
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Project Period (FY) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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Keywords | ホウ素化合物 / π電子系 / 有機エレクトロニクス / ボレピン / 蛍光 |
Outline of Annual Research Achievements |
カルボカチオンと等電子構造である3配位ホウ素を組み込むことにより,電子欠損型π電子系の創出が可能となる.本研究では,新奇な電子欠損型含ホウ素π電子系の創出と安定化に取り組み,この感応性化学種の応用開拓を目指す.本年度は.主に以下の2点について検討した. 【電子欠損型π電子系の開発と光機能性】すでに3配位トリアリールボランの平面固定化が,立体保護なしでも十分に有効な安定化の手段となりうることを示してきた.特に,平面固定化ジベンゾボレピンの合成に成功し,この骨格に電子供与性のトリフェニルアミン骨格を導入したドナー・アクセプター型π電子系が,極性溶媒中においても量子収率がほぼ1に近いという特に優れた蛍光特性を示すことをあきらかにしてきた.本年度は,さらに一連の誘導体の合成と物性評価を進めた,また,新たな平面固定ジベンゾアザボリンの合成にも取り組み,発光性電子輸送性材料としての潜在性について明らかにした.さらに特徴的な電子構造をもつπ電子系として,ホウ素をキサンテン骨格に導入した化合物の合成にも着手し,合成経路の確立を行った. 【電子欠損型π電子系のフォトクロミック機能の追究】これまでにジメシチルボリルアレーン類に光照射すると,興味深い環化反応が進行しスピロボラインダンを生成することを明らかにしてきた.この反応機構について吉澤(九大)ら,池田(阪府大)らとの共同研究により理論・実験の両面から解明に取り組んできたが,理論的検討の中でより理解を深めることができた.また,ホウ素π電子系を発光性材料として用いる際には,いかに光反応を阻害するかが鍵になる.ホウ素π電子系の耐光性に着目し,一連のドナー・アクセプター型π電子系の光褪色耐性を支配する構造的要因についての知見を得た.そして,極めて優れた耐光性をもつ誘導体の合成に成功した.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)