2016 Fiscal Year Annual Research Report
Competition between the host and virus in the target tissues
Project Area | Molecular basis of host cell competency in virus infection |
Project/Area Number |
24115006
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
小池 智 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, 参事研究員 (30195630)
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Project Period (FY) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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Keywords | 感染症 / ウイルス受容体 / 自然免疫 / 感染症モデル動物 |
Outline of Annual Research Achievements |
エンテロウイルス71(EV71)の受容体と病原性の関係について研究を行った。 EV71受容体として細胞への結合、侵入、脱殻を行う分子としてScavenger receptor B2 (SCARB2)が同定されているが、これ以外にヘパラン硫酸プロテオグリカン(HS-PG)などがいわゆるattachment receptor (結合はするが脱殻反応は起こさない)として同定されている。Attachment receptorはウイルスの細胞への結合能力を上昇させるため、感染効率や病原性に影響を与えると考えられているが、実証されていない。 EV71のVP1の145番目のアミノ酸がGluである株とGlyである株はウイルス粒子の5回対称軸付近の電荷分布が変化するため、Gly株だけが静電的相互作用によりHS結合性を示す。この変異はSCARB2を介しての結合や感染には影響はないが、HS-PGを発現しているRD細胞ではGly株の増殖が有利となり、HS非結合型のGlu株をRD細胞で継代することによりウイルスは非常に早くHS結合型へ変異する。ところが予想に反してGlu株はSCARB2tgマウスにおいて強毒性を示し、Gly株は弱毒性を示した。解析の結果、HS結合性株はマウスに静脈内接種を行った直後から血中のウイルス濃度が低下し、体内での増殖が悪かった。HS結合性株は細胞外マトリクスに存在するHSやHSを高レベルで発現しているがSCARB2の発現が低い細胞などに吸着されてしまうため、有効な感染が行えなくなるためと考えられた。ウイルスは絶えず変異を蓄積し、細胞への結合や侵入のコンピテンシーを上昇させようとしている。そのため培養細胞ではHS結合型の株が優位になるが、個体レベルではHSのようなある種のattachment receptor の利用はウイルスの生存や病原性に負の影響を持つことが明らかになった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] The VP1 amino acid residue 145 of EV71 is a virulence determinant in SCARB2-dependent infection2016
Author(s)
Fujii K, Sudaka Y, Imura A, Takashino A, Kataoka C, Suzuki T, Iwata-Yoshikawa N, Kotani O, Ami Y, Shimizu H, Nagata N, Koike S
Organizer
The XVIIII th Meeting of the European Study Group on the Molecular Biology of Picornaviruses
Place of Presentation
Les Diablerets (Switzerland)
Year and Date
2016-09-05 – 2016-09-08
Int'l Joint Research
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