2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Innovative Materials Engineering Based on Biological Diversity |
Project/Area Number |
24120002
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
野村 周平 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究主幹 (80228361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 恵介 立教大学, 理学部, 教授 (00213348)
長谷山 美紀 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (00218463)
古崎 晃司 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (00362624)
篠原 現人 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究主幹 (10280520)
溝口 理一郎 北陸先端科学技術大学院大学, 学内共同利用施設等, 教授 (20116106)
来村 徳信 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (20252710)
松原 始 東京大学, 学内共同利用施設等, 助教 (40378592)
松浦 啓一 独立行政法人国立科学博物館, その他部局等, 名誉研究員 (70141984)
山崎 剛史 公益財団法人山階鳥類研究所, その他部局等, 研究員 (70390755)
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Project Period (FY) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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Keywords | バイオミメティクス / データベース / 異分野連携 / 画像解析 / オントロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
科博においては、現有2機の走査型電子顕微鏡(SEM)を活用して、昆虫と魚類の微細構造の観察、写真撮影を行った。また千歳科学技術大学(北海道千歳市)のナノテクノロジー支援事業に参加し、工学系研究者との共同研究を進めている。昆虫担当の野村小班では128サンプル、8399枚の画像を撮影し、情報系2小班に提出した。野村は今年度、日本顕微鏡学会、高分子学会、日本分類学会連合などの会合の席上でデータベース関連の講演を行った。魚類では60サンプル、2802枚の画像を作製し、一部をすでに提出済みである。篠原らは関連の欧文2論文を投稿中の他、日本魚類学会年会でも講演した。鳥類を担当する山崎小班では、山階鳥類研究所の標本資料から861枚のSEM写真を撮影するとともにテキストデータ80点を作成した。山崎らは鳥類の構造色に関して国際鳥類学会議で口頭発表を行い、物理学系の国際誌に論文を発表した。 これら生物系3小班から提出したデータを取りまとめて、情報系2小班(長谷山小班および溝口小班)が現在、データベースの構築作業を行っている。オントロジー工学の専門家からなる溝口小班は、生物学と工学の専門用語の関係性を整理することで構築したオントロジーを用いて、専門家のニーズに応じたキーワードを探索し,提示するシステムを試作し公開した。今後,利用者からフィードバックを受け更なる改良を進めていく。また、領域内C01班と連携し、機能分解木を用いた、2030年のライフスタイルからの必要な技術要素の洗い出し法の試行を行っている。画像データ検索機能の実装を担当する長谷山小班では、発想支援型検索に基づく「バイオミメティクスデータ検索基盤」の試作システムの実装を進めた、今後、さらなる改良と高度化を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2013年度は生物系データの不足により、少々の事業進行の遅れを生じたが、2014年度の研究活動により、おおよそその遅れは取り戻したと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2015、2016年度については、研究体制の変更による計画の遅滞が生じないよう、4小班間の連絡を密にして、計画を推進する。生物系2小班によるデータの拡充・整備と、情報系2小班によるデータベースの構築を両輪として、当初の計画通り推進する。また領域内の各班と連携を密にして、よりいっそうの異分野連携の推進を図る。
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