2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Unification and Development of the Neutrino Science Frontier |
Project/Area Number |
25105009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
安田 修 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (50183116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 丈 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (60322294)
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Project Period (FY) |
2013-06-28 – 2018-03-31
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Keywords | ニュートリノ振動 / ニュートリノ質量 / フレーバー混合 / レプトンフレーバーの破れ / 非標準的相互作用 |
Research Abstract |
研究代表者(安田)は、木村ー高村ー横枕によるニュートリノ振動確率の解析的取扱いを、非断熱的遷移があり、かつ伝播距離が長くて振動の平均化が起こる場合に拡張した。その議論の過程で、レベル交叉が2レベルで近似できるという仮定のもとに、混合角が木村ー高村ー横枕の方法で与えられる量で書けることを示した。又、協力研究者(深澤)とともに、大気ニュートリノによる非標準的相互作用に対する制限を、現行のスーパーカミオカンデと近未来のハイパーカミオカンデの場合に議論した。 研究分担者(佐藤)は、通常の超対称模型においてスタウとニュートラリーノが質量において強く縮退する模型を考えると宇宙初期の元素合成の謎で あるリチウム問題を解決出来ることをこれまで示してきたが、特に多くの人が興味を持っている制限型超対象標準模型においてこのシナリオが実現するかを調べた。 連携研究者(太田)は、主にレプトン数及びレプトンフレーバーの破れた過程を手がかりとした低エネルギー・スケールでのニュートリノ有効理論の構築、並びにその有効理論が高エネルギー・スケールの物理に与える示唆について系統的・網羅的な手法を採り研究を行なっている。無ニュートリノ二重崩壊過程は、典型的なレプトン数の破れた過程であり、昨今の実験によるこの過程に対する制限の更新は目覚しい。連携研究者(太田)は、次世代の実験で観測可能な非標準的な有効相互作用を列挙し、その起源となる高エネルギー模型を系統的に分類することで、各模型のLHC等加速器実験での検証可能性を議論した。さら に、タウ・レプトンの超対称粒子が比較的軽い場合に宇宙論的観測と加速器実験の結果の双方を満足する暗黒物質の性質を調べ、その質量が強い制限を受けることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ニュートリノ振動現象の解析的・数値的研究に関して、大体当初の計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、質量パターン・CP位相の研究、ステライルνの現象論、非標準相互作用に対する感度、ユニタリー性のテストの研究、加速器実験の新物理への感度との比較に関する研究を、他の研究計画班とも連絡を取りながら進め、国内外での研究集会で成果の発表に努める。
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Research Products
(13 results)