2017 Fiscal Year Annual Research Report
Cognitive mechanisms for the duration, synchronization, and clock in the mind
Project Area | The Science of Mental Time: investigation into the past, present, and future |
Project/Area Number |
25119003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 郁也 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (60396166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四本 裕子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (80580927)
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Project Period (FY) |
2013-06-28 – 2018-03-31
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Keywords | 実験系心理学 / 認知科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
「主観的現在」の時間知覚特性および処理メカニズムについて、これまで健常成人の知覚実験と脳計測で解明を試みてきた。この最終年度においては、特にこれまでの蓄積を踏まえて感覚モダリティ内外で決まる知覚的時刻・時間軸同期の様子をより深く探るという目的が達成した。また、左右半視野内および左右半視野間にまたがる時間情報のやりとりについて分離脳患者の行動成績をとるという神経心理学的手法を本格化することで、皮質下情報伝達経路の関与などを示唆する証拠を得ることができた。高次脳機能障害患者の時間認知や再生の能力の低下に線条体の神経伝達物質輸送メカニズムが関与すること、時間認知の変容が空間認知能力にも影響することを示唆する実験結果を得たほか、時間長の知覚における中心化傾向におよぼす単独感覚入力および多感覚モダリティからの入力の影響について最適推定モデルの枠組みで検証することができた。これらに加えて、時間経過判断に及ぼす要因を調べ、感じられる持続時間と事象の時間的予測との乖離、および、事象終了時刻のオンライン予測が重要な要素であることがわかった。時間長の判断といった認知負荷の高い知覚課題において、注意の周期性に関連すると思われる周期性を描いて判断の揺らぎが生じることが発見された。行動実験と脳波測定の組み合わせを実施することにより、視覚モダリティ、聴覚モダリティを担う感覚皮質の部位ごとに、時間情報符号化の同期周波数が異なることを、実証データに基づいて論じた。
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Research Progress Status |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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