2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | The Science of Mental Time: investigation into the past, present, and future |
Project/Area Number |
25119006
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
河村 満 昭和大学, 医学部, 客員教授 (20161375)
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Project Period (FY) |
2013-06-28 – 2018-03-31
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Keywords | 時間処理障害 / パーキンソン病 / 辺縁系脳炎 / 睡眠行動障害 / 分離脳 / 筋強直性ジストロフィー / 展望記憶障害 / 見当識障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦社会における高齢化の現状の中で、多くの問題が指摘されている。たとえば、最近高齢者のアルツハイマー病やパーキンソン病が急激に増加している。アルツハイマー病の中核症状は、時と場所の見当識障害、健忘、遂行機能障害、失語・失行・失認などとされている。また運動症状を主とするパーキンソン病でも認知機能の低下は発症し、時間認知の障害も報告されている。場所認知障害の責任病巣がこの20年間の中で明確にされてきた一方で、時間認知の責任病巣は明確でなく、その脳内機構も明らかにされていない。本研究では、各疾患症例における時間推測・時間的順序の障害の検討、未来感を作り出す展望記憶の検討、時間意識と作話病態との関連の検討、をメインテーマとし、最終的には「現在」「過去」「未来」班の知見を疾患対象で非侵襲的に検証し、統合することを目標としている。当該年度においては、(1)辺縁系脳炎患者の年齢意識障害研究を論文化した。(2)パーキンソン病患者の時間処理障害および時空間処理障害を脳イメージングから検討し、国際学会発表および論文投稿に至るまで進めた。(3)分離脳患者の時間認知障害実験を行った。(4)筋ジストロフィー患者、睡眠行動障害患者、分離脳患者の時間障害実験を開始した。これ以外にも本プロジェクトの着想に至るまでの成果を論文化した。これまでの臨床神経心理学の中では「こころの時間」はほとんど扱われてこなかったが、多岐にわたる疾患症例を検討している本研究の成果によって、そのメカニズムの一端が垣間見えてきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多岐にわたる症例の臨床実験がスタートし、順調にデータが蓄積されており、論文化もされているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当面は当初の計画通り、多岐にわたる症例データを蓄積させていく。また他班との共同研究計画も順調に進行しており、成果に結び付けていく。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Improvement in Language Function Correlates with Gait Improvement in Drug-naïve Parkinson's Disease Patients Taking Dopaminergic Medication2016
Author(s)
Murakami H, Momma Y, Nohara T, Mori Y, Futamura A, Sugita T, Ishigaki S, Katoh H, Kezuka M, Ono K, Miller MW, Kawamura M.
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Journal Title
J Parkinsons Dis
Volume: 6
Pages: 209-217
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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