2013 Fiscal Year Annual Research Report
カーネル法による高次元データの非線形スパースモデリング
Project Area | Initiative for High-Dimensional Data-Driven Science through Deepening of Sparse Modeling |
Project/Area Number |
25120011
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
赤穗 昭太郎 独立行政法人産業技術総合研究所, ヒューマンライフテクノロジー研究部門, 研究グループ長 (40356340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
麻生 英樹 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (10344194)
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Project Period (FY) |
2013-06-28 – 2018-03-31
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Keywords | 機械学習 / アルゴリズム / モデル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
課題1として設定したマルチモーダルスパースモデリングについては,相互情報量に基づく最適化規準を採用したカーネル正準相関分析の拡張手法について定式化を行った.相互情報量の推定には最近傍識別器に基づく手法を用いることが有効であることを確かめた.また,カーネル法における入力空間と特徴空間との関連性についても議論した.これにより,複数のモダリティ間の非線形関係をより少数の本質的な次元で表現することが可能になった.課題2として設定したダイナミカルスパースモデリングについては,互いに作用を及ぼし合う変数間の観測時系列からその作用のスパースな依存関係を抽出する問題を取り扱い,カーネル法で用いられる拡散カーネルによるモデル化が可能であることを見出し,それに基づく簡便な依存関係推定の手法を開発した.株価のデータに適用し,東日本大震災前後での関連性の変化を抽出することに成功した.当該手法は,脳活動データなど多点時系列観測の多くの応用問題に適用可能であり,今後の発展が強く期待できる.課題3として設定した構造的スパースモデリングについては,Kemp らによって提案した確率的潜在構造抽出の手法を連想記憶モデルの記憶構造の内部構造の抽出に適用し,理論的に導出される結果とデータ駆動型の結果が一致することを確認し,Kemp らが試したよりも大規模な問題でも取り扱うことができることが示唆された.また,自然言語データの構造推定に適用する枠組みを構築し検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究課題で計画段階で想定していた博士研究員の雇用について,当初の予測に反し,十分な専門的知識を持つ研究者が確保出来ず雇用が遅れたため,予算の繰越申請を行った.しかしながら,雇用した後は非常に順調に研究が進展し,課題1については人工データではあるものの有望な実験結果を得ることができた.課題2はネットワークの推定問題という汎用性の高い問題を発見できた.課題3は当初の予定ではまだ本格的に着手する予定ではなかったが,モデリング班との連携によって大きく進展させられた.以上のことから,計画研究は当初の計画以上に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の基本的な路線や進め方に変更はない.ただし,課題2のダイナミカルスパースモデリングについては,モデリング班との共同研究が進んだネットワークのスパース推定のテーマの発展性が期待できるので重点的に研究を進める.また,ダイナミカルスパースモデリングについては非線形力学系のダイナミクスの解析について専門家とのより密な共同研究の必要性があると考えられるので,連携研究者の末谷氏を次年度から分担研究者とする.
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Research Products
(8 results)