2018 Fiscal Year Annual Research Report
Curved Pi Figuration based on the buckybowl motif
Project Area | pi-System Figuration: Control of Electron and Structural Dynamism for Innovative Functions |
Project/Area Number |
26102002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
櫻井 英博 大阪大学, 工学研究科, 教授 (00262147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東林 修平 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 准教授 (30338264)
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Project Period (FY) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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Keywords | 合成化学 / ナノチューブ・フラーレン / ナノ材料 / バッキーボウル / スマネン / 錯体高分子 / ヤヌス型分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、フラーレン部分骨格であるおわん型π分子「バッキーボウル」の独特な特徴である、1)おわん構造に由来するカラム状積層構造を形成し、伝導特性等の物性を発現する(intrinsic-π)、おわん反転などの動的挙動により、π系の三次元構造や、双極子モーメントなどの物性のダイナミックな変化を誘起する(Dynamic-π)、3)フラーレンなどの同様なπ曲面との間に構造特異的な相互作用や超低摩擦特性が観測される(Elastic-π)などの現象を活用し、バッキーボウルの自在合成法の開発を通じて、湾曲π造形イノベーションを目指すものである。 30年度の主な成果は2点である。第1は、スマネン骨格を配位子とした高分子錯体の合成に成功したことである。スマネンの持つ3次元性、柔軟性を反映し、生成する錯体は金属を変えるだけでその構造を変え、全く異なる骨格でかつ孤立空孔を形成する、これまでにない極めてユニークな性質を持つことを明らかにした。このようなスマネンが形成する孤立空孔を有するネットワーク錯体は、従来知られていたようなネットワーク錯体と孤立空孔分子の両方の性質を併せ持つ、これまでにない極めてユニークな構造であり、これまで困難であった、有機強磁性体などの開発にブレークスルーをもたらす可能性がある。 第2は、お椀の凸面、凹面の異なる面にそれぞれ異なる性質の官能基、具体的には疎水性官能基、親水性官能基を完全に制御して導入した、いわゆるヤヌス型分子の合成に成功したことである。これまでに二つの異なる面を生成する芳香族分子はこれまでになく、従来開発されているヤヌス型脂肪族分子と比較しても、様々な用途が期待される。さらに、スマネンのボウル反転挙動とカップルさせることで、スイッチ分子やアクチュエーターとしての応用も期待される。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(33 results)