2014 Fiscal Year Annual Research Report
近傍天体ニュートリノ包括的観測体制の構築と天体活動の研究
Project Area | Revealing the history of the universe with underground particle and nuclear research |
Project/Area Number |
26104007
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石徹白 晃治 東北大学, ニュートリノ科学研究センター, 助教 (20634504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平出 克樹 東京大学, 宇宙線研究所, 特任助教 (10584261)
戸村 友宣 東京大学, 宇宙線研究所, 特任助教 (60361317)
梅田 秀之 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (60447357)
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Project Period (FY) |
2014-06-27 – 2019-03-31
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Keywords | 超新星ニュートリノ / 超新星前兆ニュートリノ / SK / KamLAND / XMASS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は(近傍)超新星爆発時に「超新星爆発前に放出される前兆ニュートリノと全種類の超新星ニュートリノを観測して、超新星爆発にいたる天体活動を完全に解明する」ことである. そのために, 神岡の極低バックグランド下で稼働する3台のニュートリノ検出器( Super-Kamiokande (SK), KamLAND, XMASS) を同時かつ相補的に活用する体制を構築する. 特に, KamLAND は初めて前兆ニュートリノの検出可能性を定量的に示しており, 世界的に注目を浴びている. 本年度は, KamLANDにおいて前兆ニュートリノを用いた爆発前超新星モニターシステムを開発した. このアラーム情報は既にSKやXMASSに行くようになっている. また, 近傍超新星爆発時にSK, KamLAND, XMASSはその膨大な超新星ニュートリノ数によりデータ取得系が破綻する. そのために, それぞれで近傍超新星爆発に対応したデータ取得系の開発を行った. SKでは爆発前後の1分に関してヒット数を60MHzで記録できる新型エレクトロニクスを開発している. 本年度は, このエレクトロニクスに対応したFPGAファームウェアを開発した. KamLANDでは近傍超新星爆発をオンボードで判定して, 間引いてデータ取得を行うための機能開発を行った. XMASSでは近傍超新星爆発に対応したデータ取得システムの高速化へ向けたデザイン開発を行った. さらに, 最新の恒星モデルに従いベテルギウスに対応した前兆ニュートリノモデルを構築した. また, 宇宙の歴史のうち重元素の起源を解明するために, SKとKamLANDのネットワーク解析による超新星元素合成の解明可能性を検討開始した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に記載した, ベテルギウスを簡略化した場合での前兆ニュートリノの理論計算, SKやKamLANDでの前兆ニュートリノの観測可能性の評価, KamLANDでの前兆ニュートリノを用いたアラームシステム実現, 近傍超新星爆発に対応したデータ取得系のコミッショニング (SK)とデザイン開発 (KamLANDとXMASS)を予定通りに終える事が出来た.
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Strategy for Future Research Activity |
SKでは爆発前後の1分を60MHzでデータを取得するための新型エレクトロニクスを実際にインストールする. KamLANDでは開発した間引き機能を実際に装置に組み込む. さらに, 前兆ニュートリノを用いたアラームを神岡以外の実験への提供を開始する. XMASSではデータ取得システム増強に必要な新型トリガーを開発する. また, 前兆ニュートリノ理論モデルをより現実的なものへアップグレードすると共に, SKとKamLANDネットワーク解析による超新星元素合成の解明可能性を評価する.
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] KamLAND-Zen2014
Author(s)
Koji Ishidoshiro
Organizer
International Workshop on Double Beta Decay and Underground Science (DBD2014)
Place of Presentation
Hawaii Island, United States
Year and Date
2014-10-07 – 2014-10-07
Invited
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[Presentation] プロジェニター2014
Author(s)
梅田秀之
Organizer
超新星・ガンマ線バースト研究会2014
Place of Presentation
理化学研究所 (和光)
Year and Date
2014-08-25 – 2014-08-25
Invited
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