2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | 3D Active-Site Science |
Project/Area Number |
26105009
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
郷原 一寿 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40153746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 順 大阪大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (40335071)
塩谷 浩之 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90271642)
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Project Period (FY) |
2014-06-27 – 2019-03-31
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Keywords | ナノイメージング / 電子回折イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ナノ構造体に対して3次元で原子分解能を実現する電子回折イメージングの方法論を確立することを目的としている。具体的な3つの課題に対して、年次研究計画に掲げた6つのサブテーマを設けて進めている。平成26年度は、1.装置改良、2.アルゴリズム構築、3.ターゲット試料生成の3つのサブテーマについて研究を行った。装置改良およびアルゴリズム構築については計画班内で進めた。ターゲット試料生成については、試料を担持するナノサポートとしてのFree-standingなグラフェンの作成に関する研究を計画班内で行い、ターゲット試料の調整および理論モデルは、試料班および理論班と連携して研究を進めた。 装置改良:これまでに開発した低加速電子回折顕微鏡装置の高度化を進めた。また、当初予定通り最新のTEM(ダブル収差補正器付透過型電子顕微鏡)が学内設備として11月より稼働し始め、このマシンを用いた実験を進めた。グラフェンの6員環を直接原子分解能でイメージングできることを確認した。 アルゴリズム構築:3次元電子回折イメージング用アルゴリズムについては、本研究目的に合わせて再構築を行い、マルチスライス計算環境を整え、具体的なターゲット試料に対してポテンシャル散乱を考慮する手法について解析を進めた。 ターゲット試料生成:本研究目的に合わせた、CVDによるグラフェンの作成とグリッド上へ転写する手法について検討を行った。さらに、ターゲット試料の調整および理論モデルの研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は、1.装置改良、2.アルゴリズム構築、3.ターゲット試料生成の3つのサブテーマについて研究を行った。装置改良およびアルゴリズム構築が具体的な研究計画に挙げた項目であり、初年度であることから、いずれも計画班内で進めるものに絞っていた。これらは、計画通り順調に進めることができ、目標は当初計画に沿ってほぼ達成された。ターゲット試料生成については、試料を担持するナノサポートとしてのFree-standingなグラフェンの作成に関する研究を計画班内で行った。ターゲット試料の調整および理論モデルは、試料班および理論班と連携して研究を進めることができ、次年度以降の計画を前倒しで進めることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
当初研究計画に沿って、今年度に進めた、1.装置改良、2.アルゴリズム構築、3.ターゲット試料生成の3つに加えて、4.回折イメージング、5.実験結果の解析に着手し、予定通り実施して行く。平成26年度後半に、試料班および理論班と連携して研究を進めることができており、他計画班との連携をさらに積極的に進める。
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Research Products
(14 results)