2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of Photoresponsive Supramolecular Composite Systems
Project Area | Application of Cooperative-Excitation into Innovative Molecular Systems with High-Order Photo-functions |
Project/Area Number |
26107012
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
内田 欣吾 龍谷大学, 理工学部, 教授 (70213436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻岡 強 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30346225)
横島 智 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (00532863)
諫田 克哉 国立研究開発法人理化学研究所, 科技ハブ産連本部, 研究員 (10169790)
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Project Period (FY) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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Keywords | フォトクロミズム / 結晶 / フォトサリエント現象 / 光屈曲 / 物質輸送 / 分子協調効果 / フォトシナジェティック / ジアリールエテン |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、光照射により表面に光生成した化合物の結晶を成長させる方法を利用した機能性膜の作成を行ってきた。ハスの葉は、直径10ミクロンの突起に覆われ、その各々が直径0.1ミクロン、長さ数ミクロンのワックスのチューブで覆われたダブルラフネス構造をしている。 この構造をまねて、フォトクロミック結晶を用い、大きなロッド型結晶表上を小さな針状結晶で覆ったダブルラフネス構造を作製したところ、ハスの葉と同様に、水滴を弾き返す表面を作成できた。この表面のロッド型結晶の間隔、サイズ、針状結晶の長さなどを制御し、水滴をはじき返す目安であるラプラス圧をコントロールできることを明らかにした。一方、紫外光照射でバラバラに砕け散る(フォトサリエント効果)についても研究し、中に穴が開いた中空結晶を見出した。この結晶サイズは、長さが100-500ミクロン程度のサイズで、穴の大きさも縦横とも数十ミクロンで、長さは結晶長さ より少し短い程度であった。これに直径1ミクロンの蛍光ビーズを詰め、紫外光を照射するとビーズを散逸させながら、自らも 砕け散る様子が観察された。 さらに、表面形状変化の研究のための誘導体探索中に、第二のフォトサリエント現象を示す中空結晶を生成する誘導体を見出した。この誘導体を用いて、より激しいフォトサリエント現象を示し、内包物を光で放出するシステムを作製した。また、サリエント現象の学理の解明のため、分子構造のお互いに類似したジアリールエテン誘導体を合成し、それらの結晶の光応答性を比較した。分子の配向方向と光により歪がかかる方向が異なることで、結晶が破砕する様式が異なることを示した。また、光照射により屈曲する針状結晶を基盤表面に並べて成長させ、光照射により針状結晶が協調的に屈曲し、その上に置いた物体を移動するシステムを作成した。これによりプロジェクト当初の目的を達成した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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