2017 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental Technologies for Integration of Function and Pathology in Multidisciplinary Computational Anatomy
Project Area | Multidisciplinary computational anatomy and its application to highly intelligent diagnosis and therapy |
Project/Area Number |
26108004
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 嘉伸 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (70243219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大竹 義人 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (80349563)
横田 太 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (60759900)
堀 雅敏 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00346206)
高尾 正樹 大阪大学, 医学系研究科, 寄付講座講師 (30528253)
山崎 隆治 埼玉工業大学, 工学部, 准教授 (40432546)
小路 直 東海大学, 医学部, 准教授 (50514890)
多田 幸生 神戸大学, システム情報学研究科, 教授 (70135812)
菅野 伸彦 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (70273620)
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Project Period (FY) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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Keywords | 生体生命情報学 / 情報システム / 人工知能 / 画像、文章、音声等認識 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 多元データベース:機能、病理に関するデータを増強した。具体的には、機能計測データ(筋力計測データ)、機能発揮時の画像データ(高時間分解能胸部X線動画像、立位MRI関節画像)、病理を含む手術データ(前立腺がん術前MR画像・術中生検データ)を追加した。 2. 多元計算解剖モデル基盤技術論:機能が統合されたマルチスケール計算解剖モデルの表現、その患者医用画像からの復元のための一つの方式を確立した。筋骨格を対象として、まず、(マクロ医用画像で観察されない)筋収縮の機能単位(ミクロ構造要素)である筋線維の走行、および筋力を伝達する解剖学的関係(筋付着部)を表現した「多元解剖テンプレートモデル」を遺体高精細画像と遺体計測データから構築する。次に、患者医用画像からマクロ解剖構造を認識し、微細構造に関係づけられる画像特徴を抽出する。さらに、多元解剖テンプレートモデルを、これらマクロ解剖構造と画像特徴に非剛体位置合わせすることで、患者固有の多元計算解剖モデルを復元する。以上を、股関節の筋骨格解剖で実装し、予備的ではあるが検証を行った。 3. 多元計算解剖学の要素技術開発:多元計算解剖モデル復元において、患者医用画像からのマクロ解剖認識は、既存手法を用いることを前提としてきたが、深層学習による再実装を行うことにより、筋肉、腹部臓器、血管などについて精度の大幅向上と処理の高速化を達成した。これにより、機能と解剖の関係を大規模データでモデル化する準備が整った。さらに、異種モダリティへの認識技術の適用拡大を容易にできるよう、同一患者の異種モダリティ画像のペアなしに、深層学習を用いてモダリティ変換の学習を行った。これにより、CT画像からMR画像への変換(および、その逆)を、変換したい画像を多数用意するのみで行えるようになり、多元計算解剖モデル復元の適用範囲を拡大した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多元計算解剖モデルの構築および利用について、多モダリティデータから多元計算解剖テンプレートを構築し、そのテンプレートを、医用画像から自動認識されたマクロ解剖に非剛体位置合わせする、というシンプルな方法論により、一定の結果が得られたことは、重要な進展であったと考える。筋骨格において応用したが、通常の医用画像からは得られない、機能に直結する解剖情報を遺体の高精細画像、遺体データから復元し、それを患者画像から得られるマクロ解剖に反映する方法として、一定の汎用技術になりうると考える。さらに、上記の枠組みで必要となる医用画像からのマクロ解剖認識について、深層学習を用いて大幅に精度を向上させ、実用水準を達成することができた。医用画像として、CT画像を中心にマクロ解剖認識技術を開発したが、MR画像にも適用できるよう、モダリティ変換技術を実装し予備実験で良好な結果を得て、モダリティの汎用化についても見通しを得た。以上から、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
1.多元データベースおよび多元計算モデルの公開:これまで、集積した多元データベースの中で、公開において倫理的な問題が生じないデータおよび、多数のデータを集約・汎化した、あるいは、すでに公開されている個体データから構築した多元計算解剖モデルを、順次、ウェブ上に公開する。具体的には、原データとしては、立位MRIデータ(Visible Standing Human)とそこからの筋骨格セグメンテーションデータ、多元計算モデルとしては、筋付着部確率アトラス、公開されているVisible Korean データ(遺体凍結切片画像系列)から再構成された筋線維モデル、CT画像から股関節・大腿部筋骨格セグメンテーションを行うための深層学習済CNNパラメータセットを公開する予定である。 2.多元計算解剖モデルの構築と利用:(1) 筋骨格マルチスケール多元計算解剖モデル:これまで開発してきた方法で医用画像から復元された患者固有の筋線維走行、筋付着部を含む筋骨格マルチスケール解剖モデルの妥当性の検証を行う。また、多数の個体から復元された患者固有モデルを用いて統計モデル化し、よりロバストが復元を可能にする統計的マルチスケールモデルを構築する。さらに、実際に、生体力学シミュレーションに適用し、その有効性を検証する。深層学習による異なるモダリティ(CT,MRI,超音波等)間の自動変換技術を適用し、あらゆる医用画像からのモデル復元を可能にする。(2) 胸腹部多元計算解剖モデル: 胸腹部の機能・病理について、肝繊維化、呼吸機能、前立腺がんの多元計算解剖モデルについて、より大規模でデータベースを用いた検証を行う。あわせて、嚥下、排泄、内視鏡手術解剖等についても適用し、方法論の汎用性を評価する。(3) 以上の開発事例をベースに、機能・病理を統合した多元計算解剖モデル構築・利用の方法論を体系化する。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] The learning effect of using stereoscopic vision in the early phase of laparoscopic surgical training for novices2018
Author(s)
Harada H, Kanaji S, Nishi M, Otake Y, Hasegawa H, Yamamoto M, Matsuda Y, Yamashita K, Matsuda T, Oshikiri T, Sumi Y
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Journal Title
Surgical endoscopy.
Volume: 32(2)
Pages: 582-588
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Reconstruction of 3D Muscle Fiber Structure Using High Resolution Cryosectioned Volume.2017
Author(s)
Otake Y, Miyamoto K, Ollivier A, Yokota F, Fukuda N, O’Donnell LJ, Westin CF, Takao M, Sugano N, Chung BS, Park JS, Sato Y.
Organizer
Computational Methods and Clinical Applications in Musculoskeletal Imaging: 5th International Workshop, MSKI 2017, Held in Conjunction with MICCAI 2017,
Int'l Joint Research