2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Multidisciplinary computational anatomy and its application to highly intelligent diagnosis and therapy |
Project/Area Number |
26108007
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
仁木 登 徳島大学, 大学院理工学研究部, 教授 (80116847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河田 佳樹 徳島大学, 大学院理工学研究部, 准教授 (70274264)
鈴木 秀宣 徳島大学, 大学院理工学研究部, 助教 (50546710)
島田 光生 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (10216070)
原田 雅史 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (20228654)
井本 逸勢 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (30258610)
安倍 正博 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (80263812)
梅谷 啓二 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主幹研究員 (50344396)
石井 源一郎 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, ユニット長 (00270869)
飯沼 元 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (60222824)
青景 圭樹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (20544753)
松元 祐司 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (00600579)
中野 恭幸 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (00362377)
阪井 宏彰 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (50362489)
楠本 昌彦 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (90252767)
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Project Period (FY) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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Keywords | 多元計算解剖モデル / 腫瘍診断支援システム / 肺・大腸・肝臓に発生する悪性腫瘍の本態解明 / 3次元ミクロからマクロの病態 / マルチスケール・マルチモダリティ画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,健康寿命を短縮する危険度の高い悪性腫瘍(肺,大腸,肝臓)の早期発見とライフステージに応じた適切な治療管理による重症化予防を実現するために,多元計算解剖モデルによる肺・大腸・肝臓に発生する悪性腫瘍の本態解明に挑み,これに基づいて高度知能化した腫瘍診断支援システムを研究開発するものである.4次元CT,広視野μCT, PET/CTの最先端イメージングの画像情報を中心にして臨床・病理・遺伝子情報と効果的に融合して悪性腫瘍の本態解明を導く.肺・大腸・肝臓を対象に悪性腫瘍発病・進化過程をマルチスケール・マルチモダリティ画像と臨床・病理・遺伝子情報を用いてA01で実現される多元計算解剖モデルの基礎数理に基づいて数理統計的に統合解析する.このため,1.マルチスケール・マルチモダリティ画像データベース構築(3次元ミクロ・マクロ画像情報,臨床・病理・遺伝子情報の集積),2.基礎研究(マクロからミクロレベルの画像による病態の解明,画像情報と遺伝子情報の統合解析),3.開発研究(罹患ハイリスクグループの層別化,悪性腫瘍の進化の定量化,鑑別・予後予測技術の創出とそれを利活用したシステムの構築),4.実用化研究(腫瘍診断・治療支援システム開発と臨床現場での評価)を行う.本年度は,協力医療機関の倫理審査委員会の承認を得て画像データベース構築を継続して実施し,基礎・開発研究に重点をおいて3次元ミクロからマクロ構造の解析技術,肺・大腸・肝臓の形態・機能解析技術,悪性腫瘍罹患ハイリスクグループの層別化法の研究開発を推進させた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肺ミクロ形態を専門とする医学者,放射光CTを専門とするSPring-8主幹研究員,悪性腫瘍(肺,大腸,肝臓)の診断・治療を専門とする医学者,遺伝子情報解析を専門とする医学者,マルチスケール・マルチモダリティ3次元画像解析を専門とする工学者との研究協力体制のもと研究開発を推進させた.海外研究協力としてCleveland Clinic,Harvardの研究者との国際連携を強化して研究開発を加速させた. 1.マルチスケール・マルチモダリティ画像データベース構築:(a) 治療前の拡大CT画像と治療後摘出標本の広視野μCT画像のマルチスケール3次元画像と臨床・病理・遺伝子情報のデータ収集,(b) 経時的に撮影された拡大CT画像,PET,臨床・病理情報,予後追跡で得られる時空間データベースの構築.(c)画像と臨床・病理情報からなるデータベース構築を継続して実施した. 2.基礎研究: 3次元ミクロからマクロの構造を高精度に抽出して時空間的な変化を定量的に捉える手法と病態の特性を定量的に表現する手法の開発を推進した.肺・大腸・肝臓の3次元ミクロからマクロの病態を明らかにし,これらの悪性腫瘍発病・進化過程を画像と臨床・病理・遺伝子情報を用いて数理統計的に解析する手法を創出して悪性腫瘍の本態解明を導く手法の開発を推進させた. 3.開発研究:気管支系,血管・リンパ系,膜構造に焦点を当てた胸腹部臓器の構造解析法の開発を推進し,画像に展開して高精度に胸腹部臓器構造の精密解析法を進めた. 4.実用化研究:早期肺がんおよびCOPDの総合検診プロトタイプシステムを用いて読影医が診断を行うワークフローの情報を収集する機能の開発を行った. これらの成果は国内外で講演・研究発表を行った(学術論文14件,解説論文1件,講演1件,国際学会発表:2件,国内学会発表:18件,受賞:2件).申請時の計画通り順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は,1.マルチスケール・マルチモダリティ画像データベース構築(3次元ミクロ・マクロ画像情報,臨床・病理・遺伝子情報の集積),2.基礎研究(マクロからミクロレベルの画像による病態の解明,画像情報と遺伝子情報の統合解析),3.開発研究(罹患ハイリスクグループの層別化,悪性腫瘍の進化の定量化,鑑別・予後予測技術の創出とそれを利活用したシステムの構築),4.実用化研究(腫瘍診断・治療支援システム開発と臨床現場での評価)を柱とする.今後の研究の推進方策は次の通りである.1-4の3年間の成果に基づいて継続して研究開発を推進させる. 1.マルチスケール・マルチモダリティ画像データベースの構築:昨年度末にヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理審査委員会の承認を得ることができ,画像・臨床情報に加えた遺伝子情報の収集及び解析法の開発も加速させる.画像データベース構築及び開発研究は研究支援者の協力を得て推進し,医療施設の倫理審査委員会の処理手順に従い匿名化処理を施して実施する. 2.基礎研究:3次元ミクロからマクロの構造を高精度に抽出して時空間的な変化を定量的に捉える手法と病態の特性を定量的に表現する手法を開発する. 3.開発研究:肺がんに加えて喫煙・過去喫煙・非喫煙者のCOPDの長期の進展を解析し,長期経年低線量CT画像・臨床情報からCOPD罹患・増悪の高リスク群を層別化している.検診現場において画像・臨床情報に加えてゲノム情報抽出して多元化し,超早期肺がんおよびCOPDの総合検診システムを研究開発する. 4.実用化研究:超早期肺がんおよびCOPDの総合検診システムのプロトタイプシステムを構築し,読影医がシステムを用いて診断を行うワークフローを定量的に解析する手法を開発する.ワークフロー解析に基づくシステムインターフェイス機能のブラッシュアップを図り,システム機能の有用性を検証する.
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Research Products
(36 results)
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[Journal Article] Clinicopathological significance of caveolin-1 expression by cancer-associated fibroblasts in lung adenocarcinoma2017
Author(s)
K.Shimizu, K.Kirita, K.Aokage, M.Kojima, T.Hishida, T.Kuwata, S.Fujii, A.Ochiai, K.Funai, J.Yoshida, M.Tsuboi, G.Ishii
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Journal Title
Journal of Cancer Research and Clinical Oncology
Volume: 143
Pages: 321-328
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Changes in the tumor microenvironment during lymphatic metastasis of lung squamous cell carcinoma2017
Author(s)
S.Ikemura, N.Aramaki, S.Fujii, K.Kirita, S.Umemura, S.Matsumoto, K.Yoh, S.Niho, H.Ohmatsu, T.Kuwata, M.Kojima, A.Ochiai, T.Betsuyaku, M.Tsuboi, K.Goto, G.Ishii
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Journal Title
Cancer Science
Volume: 108
Pages: 136-142
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] A replication study of a candidate locus for follicle-stimulating hormone levels and association analysis for semen quality traits in Japanese men2016
Author(s)
Y.Sato, A.Tajima, M.Katsurayama, S.Nozawa, M.Yoshiike, E.Koh, J.Kanaya, M.Namiki, K.Matsumiya, A.Tsujimura, K.Komatsu, N.Itoh, J.Eguchi, I.Imoto, A.Yamauchi, T.Iwamoto
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Journal Title
Journal of Human Genetics
Volume: 61
Pages: 911-915
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Microenvironmental changes in the progression from adenocarcinoma in situ to minimally invasive adenocarcinoma and invasive lepidic predominant adenocarcinoma of the lung2016
Author(s)
M.Naito, K.Aokage, K.Saruwatari, K.Hisakane, T.Miyoshi, T.Hishida, J.Yoshida, S.Masato, M.Kojima, T.Kuwata, S.Fujii, A.Ochiai, Y.Sato, M.Tsuboi, G.Ishii
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Journal Title
Lung Cancer
Volume: 100
Pages: 53-62
DOI
Peer Reviewed
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