2018 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of cell competition mediators that maintain barrier function of epidermis
Project Area | Cell competition: a mechanism for survival of the fittest in the multi-cellular community |
Project/Area Number |
26114003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
倉永 英里奈 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (90376591)
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Project Period (FY) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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Keywords | エンドサイトーシス / 細胞死 / カスパーゼ / 細胞移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ショウジョウバエ蛹期にみられる腹部表皮細胞の入れ替わりを細胞競合の一例と捉え、RNAi系統を用いた遺伝学的スクリーニングにより、細胞競合制御因子の候補を同定し、その解析を行った。敗者(幼虫細胞)側の細胞競合制御因子として、ショウジョウバエの小胞輸送に関与する因子が同定され、エンドサイトーシスを介した細胞競合の実行経路が想定された。そこでエンドサイトーシス経路を幼虫細胞側で阻害して観察したところ、幼虫細胞の細胞死が亢進されるという結果が得られた。エンドサイトーシス阻害により活性化される細胞死はカスパーゼ依存的であったことから、エンドサイトーシスはカスパーゼ活性化の上流で抑制的に機能することが予想された。エンドサイトーシスの阻害において、幼虫細胞の細胞間接着に必要なカドヘリンが減少し、細胞の張力を高めるミオシンが増加していたことから、細胞接着の離脱がカスパーゼ活性化のトリガーとなったと考えられる。つまりエンドサイトーシスは正常細胞において、細胞競合における非自律的な細胞死シグナルの活性化を抑制し、細胞の生存維持に機能することが示唆された(投稿中)。 また、ショウジョウバエ蛹期の表皮以外の上皮細胞集団における細胞競合様現象も解析の対象に入れて研究を行ってきた。生殖器原基を取り囲む上皮細胞集団が移動するタイミングでは、集団内に一定の割合で細胞死が観察され、その細胞死を抑制すると移動が抑制された。細胞死は移動する細胞集団と移動しない上皮との境界に多く観られたことから、物理的負荷が高い領域に多く存在することが示唆された。この細胞移動に伴う物理的負荷による細胞死が、周辺細胞からの圧力による細胞競合シグナルの活性化を伴うものであると想定し、このシステムにおける張力・圧力の人工的操作法を開発し、論文報告を行った。詳細な細胞競合シグナルの同定は、今後の研究にて推進する予定である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)