2014 Fiscal Year Annual Research Report
人=動物インタラクションにおける行動動態の分析と認知モデル化
Project Area | Cognitive Interaction Design: A Model-Based Understanding of Communication and its Application to Artifact Design |
Project/Area Number |
26118004
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
鮫島 和行 玉川大学, 脳科学研究所, 准教授 (30395131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤 幸祐 専修大学, 人間科学部, 教授 (60407682)
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Project Period (FY) |
2014-06-27 – 2019-03-31
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Keywords | 動物行動 / 比較認知 / 学習 / インタラクション / モーションキャプチャ / 筋電図計測 / ライフログ / 視線計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、新しくはじめたウマーヒトインタラクションの動作計測実験を開始した。ウマの動作にコマンド(支持)を与える際の両腕の筋電図やモーションキャプチャによる動作計測、視線計測を行い、異なるコマンドにおける動作と注意の違いを定量化できた。また、イヌとヒトとの関係性を長期に記録するシステムの構築を行い、日本盲導犬協会との共同研究体制をスタートさせた。ヒトと動物との距離を長期間モニターすることで関係性の強さを定量化できるシステムを構築した。また、イヌーヒトインタラクション研究とおよびウマーヒトインタラクション研究における行動実験を行う研究員を新たに雇用し、行動実験をスタートさせた。 サルーヒトインタラクションでは、新しく研究員を雇用し、玉川大学脳科学研究所の施設内において、共同注視などの視線の訓練が行える環境の整備を行った。 また、学習分野および比較行動認知分野の若手研究者を講演者として研究会を開催し、イヌのトレーニング、ウマのトレーニング等での実践場面での問題点や定量化の方法などに関しての議論を行った。主に3つのプロジェクトでの計測開始とフィールド設定を行い、ウマなど一部でのプレリミナリーなデータを得た。 学会発表では、研究計画と目的および一部プレリミナリーなデータに関して報告を行ったが、一定の結論を得られるまでの成果には結びついていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度での、計測機器の整備および動物とヒトとのインタラクション計測のためのフィールドの開拓をおこない、いくつかのプレリミナリーなデータを得られる程度まで整備できた。イヌーヒトインターラクション、ウマーヒトインターラクション研究の実験研究を専修大学、麻布大学との共同で開始し、あらたに研究員を雇用して実験研究を進めている。 また、サルとヒトとの視線の訓練を行う環境の整備を行い、玉川大学の実験施設内で訓練実験を開始することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
整備した実験施設およびフィールドにおいて、動物とヒトとが共通で用いる社会的シグナルの抽出を進める。具体的には、ウマーヒトインタラクションでは、調馬索における動作・生理計測の被験者数、データの取得、解析を進め、コマンドにおける動作の有効性の定量化と有効性の高い動作の抽出を行う。また、同時にウマの認知実験環境を整備し、ヒトのつかう社会的シグナルの弁別能力や強化力の測定を行う。 新たに、北海道大学との共同研究を開始し、瀧本彩加准教授を分担者として加え、ウマの行動実験に関してのフィールドを次年度以降進める。 また、イヌーヒトインタラクションでは、視線・動作の計測方法を確立し、直視の強化力についてのデータ取得と解析を進める。サルーヒトインタラクションでは、直視を訓練したサルの模倣と共同注視の訓練を進め、その行動の定量化と解析を行う事でヒトーサル間の社会的シグナルの変化を抽出する。
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