2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Novel measurement techniques for visualizing 'live' protein molecules at work |
Project/Area Number |
26119007
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
塚崎 智也 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (80436716)
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Project Period (FY) |
2014-06-27 – 2019-03-31
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Keywords | YidC / Sec / 膜蛋白質 / 膜組込み / 蛋白質輸送 / SecYEG / X線結晶構造解析 / 構造生命科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質の分泌反応(膜透過)はすべての生物に保存された基本的なメカニズムである。イオンや小分子の透過を最小限に,タンパク質という巨大な分子を膜透過させるためには緻密なマシーナリが必要である。モデル生物の大腸菌においては,Secタンパク質とYidCなどの膜タンパク質がタンパク質膜透過反応に関わる。タンパク質の膜透過は生命にとって必須の機構であるため,古くから研究が進められ2000年頃からは各Secタンパク質(SecYEG複合体, SecA ATPase, SecDF) の立体構造情報が報告さた。しかしながらYidCの報告はされていなかった。申請者らはYidCの立体構造を世界で初めてその決定し,構造情報に基づく機能解析から,YidCの分子メカニズムを提唱した。現在,これらの構造をベースにした機能解析が多く進められているが,未だなおSecタンパク質とYidCが何両体で機能し,どのような構造変化を伴ってタンパク質を膜透過させているのかの詳細については不明である。そこで,本研究ではタンパク質膜透過反応をin vitro可視化すべく,準備を進めた。タンパク質の膜透過反応は,それそれのユニットが独立して機能するため,平均値をみる測定方法は適さず,詳細なSecマシーナリーの動態を観察するためには1ユニットでの解析が必須である。1分子解析の測定技術をタンパク質膜透過反応に適応させた。進行状況については第14回蛋白質科学会年会にて報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規構造であるYidCの構造の報告を行った。研究計画にそって順調に進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
Secトランスロコンを経由するタンパク質の膜透過は,すべての生物に保存された基本的な細胞内機構の一つである。イオンや小分子の透過を最小限に,タンパク質という巨大な分子を膜透過させるためには緻密なマシーナリが必要である。大腸菌のSecトランスロコンはSecYEG膜タンパク質複合体構成され,タンパク質透過孔を形成する。SecYEG複合体は単独では機能することができず,別途エネルギーが必要である。細胞質膜に局在に存在するSecA ATPaseはSecYEG複合体と相互作用し,加水分解のエネルギーによる反復運動することによって段階的に,基質タンパク質をSecYEG複合体内に押し込み,タンパク質を膜透過させる。このようなタンパク質の膜透過は生命にとって必須の機構であるため,古くから研究が進められ2000年頃からは各Secタンパク質の立体構造情報が報告さた。現在は,構造情報に基づく機能解析に多くの研究がシフトしているが,未だなおこれらSecタンパク質が何両体で機能しているのか,また,どのような構造変化を伴ってタンパク質を膜透過させているのかの詳細については不明である。本研究ではタンパク質の膜透過をin vitroで再現し,高速AFM等を用いてタンパク質膜透過反応を可視化すべく準備を進めている。準備が整ってきており,本年度から本格的に膜透過反応を高速AFMで追跡する。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Crystallization and preliminary X-ray diffraction analysis of YidC, a membrane-protein chaperone and insertase from Bacillus halodurans2014
Author(s)
Kaoru Kumazaki, Tomoya Tsukazaki, Tomohiro Nishizawa, Yoshiki Tanaka, Hideaki E. Kato, Yoshiko Nakada-Nakura, Kunio Hirata, Yoshihiro Mori, Hiroaki Suga, Naoshi Dohmae, Ryuichiro Ishitani and Osamu Nureki
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Journal Title
Acta Crystallographica Section F
Volume: 70
Pages: 1056-1060
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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