1989 Fiscal Year Annual Research Report
延命効果向上を目指した化学療法と養子免疫療法の適切な併用条件の確立に関する研究
Project/Area Number |
01015105
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
仁井谷 久暢 日本医科大学, 医学部, 教授 (10076945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 茂利 日本医科大学, 医学部, 助手 (70142536)
倉根 修二 日本医科大学, 医学部, 助手 (70186493)
渋谷 昌彦 日本医科大学, 医学部, 助手 (50142534)
青山 昭徳 日本医科大学, 医学部, 講師 (60089688)
矢野 侃 日本医科大学, 医学部, 講師
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Keywords | LAK細胞 / 養子免疫療法 / 抗癌剤 / 肺癌 |
Research Abstract |
1.Human tumor clonogenic cell assay(HTCA)における抗癌剤(Cisplatin,Mitomycin C,Vindesine,AdriamycinとLyinphokine activated killer(LAK)細胞の同時暴露、抗癌剤暴露後にLAK細胞暴露、LAK細胞暴露後に抗癌剤暴露の各併用法の腫瘍細胞コロニー抑制率は、抗癌剤単独もしくは、LAK細胞単独に比較して、有意に高い抑制効果を示した。しかし、各併用法間における差は認められなかった。 2.LAK活性に及ぼす凍結保存の影響を末梢血リンパ球(PBMC)、あるいはInterleukinー2(ILー2)処理後のLAK細胞を用いて検討した結果、融解直後の生細胞率および回収率はそれぞれ約70%、60%で、凍結PBMCは1週間の培養により新鮮PBMCと同等のLAK活性が誘導され、融解直後のLAK細胞は新鮮LAK細胞の60%程度の活性であった。 3.LAK療法施行に際しては、活性の高い大量のLAK細胞を安定して誘導する技術の確立が必要である。我々はcell separator(Hemoritics Vー50)を用い、surge法により患者末梢血よりlyinphocyte rich fractionを分離し、heparinを添加したgas Parmeable cultureーbagー(stericell)に回収するという方法を考案した。培養の初期には2%ヒトAB血清を含むILー2加無血清培地を用い、以後細胞の増殖に伴ないILー2加無血清培地を加え、2週間培養を続けた。その結果、細胞数は約10倍に増加し、培養開始3日目より2週まで高いLAK活性が維持できた。以上の様に、leukepheresisからLAK細胞回収までの一連の操作をsemiーclosed systemにて行ない、更に、血清消費の少ない無血清培地を使用することにより、簡便、無菌的かつ経済的にLAK細胞の大量培養が可能となり、現在、肺癌患者を対象に検討中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 吉森浩三: "LAK療法の基礎的検討II(Semiーclosed systemによるLAK細胞培養法について)" 日本癌治療学会誌. 24. 2014 (1989)
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[Publications] 日野光紀: "In vitroにおける抗癌剤によるLAK細胞の殺細胞効果への影響について" 日本癌治療学会誌. 24. 2011 (1989)
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[Publications] 吉森浩三: "LAL療法における基礎的検討(II)" BIOTHERAPY. (1990)
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[Publications] 吉村明修: "LAK活性およびInterleukin2添加培養後の単独球表面抗原の変化に対するCorticosteroidの影響ーin vitroにおける検討ー" 日本医科大学雑誌. 57. (1990)