1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01042008
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
東 監 産業医科大学, 医学部, 教授 (30028386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
温 博貴 汕頭医学院, 生化学教室, 教授
任 常山 中国医科大学, 腫瘤研究所, 副教授
後藤 貞夫 産業医科大学, 医学部, 助教授 (50131917)
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Keywords | 神経細胞腫 / Nーmycオンコジン / 遺伝子増幅 / 民族差 |
Research Abstract |
中国東北部の遼寧省瀋陽市に存在する中国医科大学腫瘤研究所の任常山氏により、収集された小児神経芽細胞腫は、平成2年1月に同氏が来日の際に持参したものを含めて15例に達し、全て現地でDNAとして抽出したものであった。これらのDNAをEcoRIで分解後分析したところ、Nーmycの増加は1例も示さず、1例においてNーmycの再配列が認められたにすぎなかった。この点を更に確認するために、中国医科大学の方で神経芽細胞腫を収集するのを継続して貰う一方で、民族による差異の有無を検討する目的で江西省南昌市に存在する江西医学院生化学教室の温博貴氏と連絡をとり研究協力を要請し同市を訪れた。江西医学院の要人、および南昌市立病院小児外科医長〓大ヱ氏らに会い、特に〓氏の病院で年間20例位の神経芽細胞腫の症例があるとの話であり、その試料を江西医学院生化学教室の温博貴氏のところでDNAとして調整してくれる見返りとして、日本側からは中国側の希望する腫瘍の遺伝子解析に、技術面および試薬品などで協力することを約束して帰国した。江西省科学技術協会国際部の方々も協力してくれた。8月に更に臨床診断の点でも確実性を高める目的で、中川原(九大)と後藤(産医大)が訪中を計画している時に、突然温博貴氏が汕頭医学院に移ることとなり、南昌市立病院の〓大ヱ氏も神経芽細胞腫の症例が急激に減少してしまった旨の連絡を受けた。平成3年1月に東が再度南昌市を訪れ、江西医学院生化学教室では温氏が兼任であり教室員も残っていたので、彼等および江西省科学技術協会国際部の要人と会い、蒋医師が九江の在る小児病院で神経芽細胞腫を我々の為に収集することを約束してくれた。さらに上海長征医院の李医師にも交渉中である。尚、瀋陽市の中国医科大学へ後藤が訪れ、今後の研究連絡、及び12症例の試料を持ち返った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A.Nakagawara: "Inverse correlation between Nーmyc amplification and catecholamine matabolism in children with advanced neuroblastoma" Surgery. 107. 43-49 (1990)
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[Publications] T.Murakami: "Differences of Lーmyc polymorphic patterns of neuroblastoma in patients between less than one year and older ages" Submitted to J.Pediatric Surgery.
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[Publications] T.Murakami: "Down modulation of Nーmyc,heatーshock protein 70 and nucleolin during the differentiation of human neuroblastoma cells" Submitted to J.Biochemistry.