1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01044034
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
上田 誠也 東海大学, 海洋学部, 教授 (60011459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 〓珊 中国科学院, 海洋研究所, 所長
喩 普之 中国科学院, 海洋研究所, 研究員
長尾 年恭 金沢大学, 理学部, 助手 (20183890)
李 乃腥 中国科学院, 海洋研究所, 助理研究員
半田 駿 佐賀大学, 教養部, 助教授 (70156529)
木村 政昭 琉球大学, 理学部, 助教授 (20112443)
浜野 洋三 東京大学, 理学部, 教授 (90011709)
山野 誠 東京大学, 地震研究所, 助手 (60191368)
笹井 洋一 東京大学, 地震研究所, 助手 (20012924)
歌田 久司 東京大学, 地震研究所, 助教授 (70134632)
木下 肇 東京大学, 地震研究所, 教授 (10110347)
木下 正高 東海大学, 海洋学部, 助手 (50225009)
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Keywords | 東シナ海 / 沖縄トラフ / 地殻熱流量 / 海底水温変動 / 海底電位差磁力計 / 電気伝導度 |
Research Abstract |
1.平成3年8月〜9月に中国科学院海洋研究所の研究船「科学1号」を用いて、本研究としては3回目の調査航海を東シナ海において実施した。調査海域は、平成2年3月の第1回航海と同じく九州の南西方(沖縄トラフ北端部)と中国大陸沖(上海の南東方)である。 (1)地殻熱流量を求めるために、第1回航海と同じ地点で海底堆積物中の温度分布の繰り返し測定を行うとともに、堆積物コア試料を採取して熱伝導率の測定を行った。 (2)九州南西海域に4台の海底電位差磁力計を設置し、約5日間の観測の後に回収した。 2.平成3年11月に中国側研究者2名が来日し、3年間の共同研究の成果をまとめる会合を行った。 (1)3回の調査航海で得られたデ-タを交換し、今後の解析の進め方について検討した。 (2)研究成果の公表方法について討議し、国際学会で共同発表を行うことを決定した。 (3)本研究によって明らかになった技術的課題、共同研究を行う際の手続き上の問題点等を検討した。 3.3回の調査航海で得られた温度・電場磁場デ-タの総合的な解析を行った。 (1)海底水温が1年周期で正弦波的に変動していると仮定することにより、いくつかの点で地殻熱流量を推定することができた。その値は、沖縄トラフ北端部で90mW/m^2前後、中国大陸沖では約50mW/m^2以下である。海底水温変動の影響を正しく取り除くには、さらに繰り返して測定を行うことが必要である。 (2)電場磁場に関しては、測定器の誤動作により極めて短時間のデ-タしか得られなかったが、磁場変動の解析結果は、沖縄トラフ北端部に相対的に電気伝導度の高い部分が存在する可能性を示唆している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 山野 誠: "東シナ海における地殻熱流量の測定(要旨)" 地球惑星科学関連学会1992年合同大会予稿集. (1992)
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[Publications] M.Yamano: "Heat flow studies of the East China Sea:Progress report of the Japan-China cooperative research program (abstract)" Abstract Volume for the 29th International Geological Congress. (1992)
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[Publications] 山野 誠: "東シナ海における地殻熱流量及び電磁気学調査ー日中共同研究航海の成果ー" 地震研究所彙報.