1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01045009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
都筑 幹夫 東京大学, 応用微生物研究所, 助教授 (70155430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NULTSCH W. マールブルグ, フィリップス大学・生物学部, 教授
SENGE M. マールブルグ, フィリプス大学・生物学部, 助教授
GALLAND P. マールブルグ, フィリップス大学・生物学部, 助教授
SENGER Horst マールブルグ, フィリップス大学・生物学部, 教授
大森 正之 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (80013580)
渡辺 正 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70092385)
加藤 栄 東京大学, 理学部, 教授 (50011515)
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Keywords | 二酸化炭素濃度 / クロロフィル合成 / 微細藻類 / らん藻 / 光信号受容タンパク質 / 細胞膜 / 光情報伝達 / 光合成 |
Research Abstract |
Senger教授は,平成2年4月17日から5月25日まで応用微生物研究所に滞在し、前代表者である宮地と、らん藻におけるCO_2適応に関する研究を行なった。また、都筑と、セネデスムス突然変異株におけるクロロフィルム(Chl)bの合成条件を検討した。この変異株は、暗中で生育すると、Chlaをつくるがbは作らない。そこで、暗中で生育した細胞にレブリン酸を加えてChla合成を阻害して、光を照射したところ、Chlaからbへの変換が、分光学的に認められた。その変換は、光合成の阻害剤であるDCMUや、タンパク合成阻害剤のシクロヘキシミドやクロラムフェニコ-ルによって抑えられた。Chlbが実際に生成されたことを確かめるため、HPLCによってクロロフィルを分離したが、Chlbは確認できなかった。 大森は、微細藻類の光情報伝達系に関する研究のため、平成2年12月22日より平成3年1月18日まで、マ-ルブルグ大学に滞在した。Senger教授の研究スタッフを中心に、他の研究室の研究者を含めて、光合成と情報伝達系との機構的連係について討議を行なった。また、今後研究の遂行に必要と思われる実験材料や機器についても、実際に装置を運転しながら検討した。P.Galland博士とは、光情報受容機構にプテリンが重要な役割を果していること、その役割の解明には螢光分析が有効な手段であることなどで意見が一致し、この共同研究で今後必要と思われる点について打合せた。Wehrmeyer教授とは、情報伝達の基本的な場である細胞膜の構造について検討した。特に、らん藻細胞内膜に光信号受容タンパク質が存在するか否かについて討論し、その存在を明らかにする方法としての電子顕微鏡観察に関して、その有効性を検討した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Kotzabasis: "Influence of calcium on formation and reduction of protochloropyhllide in the pigment mutant Cー2A'of Scenedesmus obliquus." Plant Cell Physiol.31. 419-422 (1990)
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[Publications] M.Ohmori: "Ammoniumーnitogen partitioning under different balances of nitrogen and carbon in the cyanobacterium Anabaena cylindrica." J.Gen,Appl.Microbiol. 36. 171-177 (1990)
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[Publications] M.Tsuzuki: "Effects of CO_2 concentration during growth on fatty acid composition in microalgae." Plant Physiol.93. 851-856 (1990)