1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01045015
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
鈴木 紀雄 滋賀大学, 教育学部, 教授 (90025354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BATTERSON Te Michigan State University, Associate
MCNABB Clare Michigan State University, Professor
D'ITREI Fran Michigan State University, Professor
板倉 安正 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20027824)
遠藤 修一 滋賀大学, 教育学部, 教授 (30111884)
川嶋 宗継 滋賀大学, 教育学部, 教授 (90093161)
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Keywords | ヒュウロン湖 / サギナウ湾 / 湖沼沿岸帯 / 水位変化・湖流 / 硫酸還元 / イオン濃度の変化 / Scirpus americanus / 付着藻類の総生産量 |
Research Abstract |
昨年につづいて、五大湖のヒュ-ロン湖サギナウ湾での湿地帯の調査を、昨年とほぼ同じ方法で行った。 今まで、サギナウ湾の沿岸帯におけるイグサ地帯の物理的環境(水位変動、連続水温ならびに濁度、電気伝導度など)、化学的環境(溶存主要イオン濃度及びSSの元素濃度、栄養塩の分析など)、生物的環境(沈水植物の種類構成、水草地帯内における付着生物の生産量と分解量、有機物分解による酸素の変化など)の測定を行ってきたが、今回は、季節的な相違を見るため、今までと違って、まだ水温の低い春期において、同じ場所で調査を行なった。特に大きな相違は次の点であった。 夏期では、沿岸に直角な垂直線上において、岸側から沖側にかけて、明らかに水質に顕著な勾配が見られた。しかし、春期では、物理的環境に関しては、陸側から沖側の方向に水質の急激な変化が見られないばかりか、全区間においてほぼ同じ測定値をしめした。 これは、春期においてはScripus americanusの密度がまだ低く、高さも低い状態であったことと関係する。 しかし、植物プランクトンの濃度の指標になるクロロフイル量については、夏期(7月から8月)では沖に行くほど急激に高くなるのに対して、春期(5月)では、全く逆の傾向がみられ、岸側に近づくほどクロロフイル量が高くなった。この原因は岸側での栄養塩が相当高く水温が高いため、水の交流以上に植物プラントクンの増殖が大きいためと判断した。 これらいままでの結果と琶琵湖で得られている結果について、沿岸帯生物の種類組成や分布に大きな相違があること、水浄化機能に相違があることなどに関して考察を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Endoh,N.Suzuki,M.Kawashima,Y.Itakura,F.D'Itri,C.McNabb and T.Batterson: "Time Variation of Water Level and its Effects on Water Quality in a Wetland in Saginaw Bay,Lake Huron" J.Great Lakes Research.
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[Publications] N.Suzuki,M.Kawashima,S.Endoh,Y.Itakura,F.D'Itri,C.McNabb and T.Batterson: "Biological and Chemical differences between nearshore and offshore Portions of a Wetland in Saginaw Bay,Lake Huron" J.Great Lakes Research.