1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01060001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 富士夫 東京大学, 工学部, 教授 (00011156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江馬 一弘 東京大学, 工学部, 助手 (40194021)
清水 和子 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (30017446)
宅間 宏 電気通信大学レーザー極限技術研究センター, 教授 (70012200)
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Keywords | レ-ザ-冷却 / トラッピング / ネオン / 希ガス / 準安定状態 / 原子線 / 衝突断面積 |
Research Abstract |
本年度の最大目標は現在保有しているコヒ-レント光源を使って出来る限り多くの原子種について冷却・トラッピングを試み将来の研究に備えることにあった.この一年間で,以前に成功したネオンに加え,新たにアルカリ金属のリチウム,アルカリ土類のカルシウムとストロンチウム,希ガスのアルゴンとクリプトンの5種類,20同位体の冷却,トラッピングに成功した.この中には ^6Liと ^7Li, ^<87>Srを含む4つのストロンチウム等,偶数核と奇数核が全く同じ条件でトラップされた原子を含んでおり,超低温状態に置ける量子統計効果の研究に有用な材料を提供している.さらに4属原子冷却の鍵になる紫外コヒ-レント光の開発についても,シリコンの冷却を目標に250nm連続コヒ-レント光の約5mW出力に成功し,ほぼめどを立てることが出来た.冷却技術自体については以上の他,低温高密度ネオン原子線源を開発中である.以上の技術開発と平行して応用研究も進めている.ネオンに関してはトラッピング特性の詳細な解析を行うための技術開発を行った.冷却遷移の下準位から冷却に関係無い準位に励起し,1重項準安定状態や基底状態の落し,電子倍増管を用いて検出する種々の解析技術を開発した.また,低速準安定ネオン原子と金属表面との衝突実験も開始している.アルカリ土類については低速原子を使った超高分解能分光を行っている。これはトラップから自然にこぼれ落ちてくる基底状態原子を利用した分光で極めて簡単に高い分解能を得られるユニ-クな方法である.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 清水 富士夫,清水 和子,宅間 宏: "A high intensity metastable neon trap" Chemical Physics. 145. 327-331 (1990)
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[Publications] 香取 秀俊,清水 富士夫: "Laser Cooling and Trapping of Argon and Krypton Using Diode Lasers" Japanese Journal of Applied Physics. Vol.29,No.11. 2124-2126 (1990)
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[Publications] 黒須 隆行,清水 富士夫: "Laser Cooling and Trapping of Calcium and Strontium" Japanese Journal of Applied Physics. Vol.29,No.11. 2127-2129 (1990)