1990 Fiscal Year Annual Research Report
その場観察用X線光電子分光分析器の開発とシリコン酸化・窒化極薄膜の形成機構の解明
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01065003
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
服部 健雄 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (10061516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森木 一紀 武蔵工業大学, 工学部, 講師 (60166395)
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Keywords | X線光電子分光法 / 角度分解X線光電子分光法 / 全外全反射吸収測定法 / 真空紫外域反射測定法 / シリコン酸化膜の光吸収 / シリコン酸化膜 / シリコン界面 / シリコンー水素結合 / シリコンーシリコン結合 |
Research Abstract |
シリコン熱酸化膜の初期の形成過程において酸化膜中に構造の不完全性が数多く存在し、薄い酸化膜の界面構造形成に大きな影響を及ぼすことが予想される。そこで、本年度は主として薄い酸化膜中の構造の不完全性に関する研究を行った。その結果、酸化膜中のSiーH結合および界面近傍の酸化膜中のSiーSi結合に関して次の知見が得られた。1.熱硝酸溶液中で形成した膜厚約1.6nmの自然酸化膜中のSiーH結合を赤外全反射吸収測定法により検出し、これと一対一対応のあるSi2p光電子スペクトルを見出した。そこで、角度分解Si2p光電子スペクトル測定により詳細に調べた結果、SiーH結合量およびその膜中の分布は自然酸化膜の形成方法に大きく依存することを見出した。すなわち、熱硝酸や煮沸硝酸中で形成された自然酸化膜中に、約0.3分子層のSiーH結合が膜中に均一に分布している。一方、硫酸過酸化水素水、塩酸過酸化水素水中で形成された自然酸化膜の場合にはSiーH結合は表面付近に局在し、その量は熱硝酸や煮沸硝酸中で形成した自然酸化膜の場合に比べて少ない。また、熱硝酸中で形成された自然酸化膜の表面付近のサブオキサイド量は極めて少ない。2.シンクロトロン軌道放射光を用いて、膜厚1.4nm〜18nmのシリコン熱酸化膜および化学エッチングにより得られる同程度の膜厚のシリコン熱酸化膜の真空紫外域における反射測定を行った。この反射スペクトルに薄膜端面における多重反射を考慮したクラマ-ス・クロ-ニッヒ解析を適用することによりシリコン熱酸化膜の光吸収スペクトルが得られた。これには、熔融石英の光吸収端の9eVより小さいフォトンエネルギ-7.8eV近傍において〓SiーSi〓結合に由来する光吸収が現れる。この光吸収量の酸化膜厚依存性より、界面から1.4nm以内の酸化膜中に約1分子層の〓SiーSi〓結合が局在していることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Moriki: "Optical Beam Scanner with PhaseーVariable Semiconductor Waveguides" Japanese Journal of Applied Physics. 29. 1276-1277 (1990)
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[Publications] C.Heimlich: "ARUPS Study of an Impurityーinduced Stabilization of SiO_2 on Si(100)" Vacuum. 41. 793-795 (1990)
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[Publications] T.Haga: "Optical Absorption in Silicon Oxide Film near the SiO_2/Si Interface" Japanese Journal of Applied Physics. 29. L2398-L2400 (1990)
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[Publications] K.Sugiyama: "SiliconーHydrogen Bonds in Silicon Native Oxides Formed during Wet Chemical Treatments" Japanese Journal of Applied Physics. 29. L2401-L2404 (1990)
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[Publications] K.Moriki: "Steering Operation of Optical Beam Scanner with Semiconductor Waveguides" Electronics Letters. 27. 450-451 (1991)