1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01102004
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高見澤 裕吉 千葉大学, 医学部, 教授 (60009107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮治 眞 名古屋市立大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80128678)
紀伊国 献三 筑波大学, 教授 (10114068)
里村 洋一 千葉大学, 医学部・附属病院, 教授 (10009582)
大道 久 日本大学, 助教授 (60158805)
開原 成允 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (30010234)
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Keywords | 大学病院 / 高度医療 / 特定機能病院 / 卒後研修 / 情報公開 |
Research Abstract |
平成元年度に行った「大学病院のあり方」中間報告に対する、各国公私立大学病院へのアンケ-トを集計し、大筋において異論のない事が確認されたが、なお、外来予約制度の問題、教育研修の経済的保証などの点で、多様な意見が寄せられたので、これらの点に検討を加えるための討論が行われた。一方、平成元年の研究成果をふまえて、厚生省が、医療法改正案の中に、「特定機能病院」のカテゴリ-を盛りこんだので、これについて、検討し、病院機能の総合性と先進性をその条件とし、更に、高度医療についての研修能力が備わっている事を要素として定義すべきであるとの結論に至った。 特定機能病院が、その求められる医療を遂行し得るか、また、実際に遂行しつつあるかを公に示すために、情報の公開が不可欠であるとの認識の下に、特定機能病院が持つべき情報管理能力について検討が加えられた。診療録の管理の充実、基準化されたデ-タの蓄積及びその集計能力が問われる事は当然とし、これらを、いかなる時点で、いかなる対象に公示するかは、議論の多いところである。研究班は、結論を出すに至らなかったが、関係政府機関や特定機能病院の審査機関に示すばかりでなく、紹介先(元)の病院や、進んでは患者にも公開すべきであるとの意見に傾いている。 一方、特定機能病院には盛りままれなかった卒後医学教育について、大学病院の使命の中でも最も重要な事項の一つとして、別な面から検討してゆく必要を研究班は認識しており、本研究の次のステップとして、卒後医学教育の具体的組織やその経済的うらづけについて討論を進める事とした。本研究は、今年度をもって一旦の区切りとなるが、なお上記の問題を検討する機会を求めてゆく事となろう。
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