1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01102016
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
加藤 幸次 上智大学, 文学部, 教授 (00000084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 有 北海道教育大学, 教育学部, 助教授
山田 兼尚 国立教育研究所, 評価測定研究室, 室長 (40000070)
石坂 和夫 国立教育研究所, 教育方法研究室, 室長 (20099906)
高浦 勝義 国立教育研究所, 教育課程研究室, 室長 (40110093)
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Keywords | 学習集団 / 学級定員 / 教育効果 / 授業観察 / 適正学級規模 |
Research Abstract |
本研究は「学級定員」-40人学級、30人学級、20人学級の比較研究をめざした三つの研究、すなわち、(1)先行研究の検討、(2)テスト・アンケ-トによる調査研究、(3)授業観察による調査研究を行った。対象学年は小学校6年(5年の時から)および中学2年(1年の時から)の児童で、それぞれ、約400人からデ-タを得た。ほぼすべての教科について単元レベルのテストとアンケ-トを行った。授業観察は小学校5年2学級、それぞれの学級規模で8〜9時間観察を行った。 1.先行研究 アメリカを中心とした諸外国のこれまでの研究、及び我が国における先行研究について検討した。 2.テスト・アンケ-トによる調査研究 小学校にあっては、すべての教科において、20人学級は30人学級より、30人学級は40人学級より学習の効果が高い(素点)ことがわかった。中学校にあっては、IQの下位グル-プにおいて同じ傾向があることがわかった。反面、上位・中位グル-プにおいては学習の効果は特定できなかった。アンケ-トについては、小学校、中学校ともに「個別指導の機会」について、ほぼ、20人学級は30人学級より、30人学級は40人学級より多いことがわかった。他の領域については、効果を特定することができなかった。教科ごとに比較検討も試みた。 3.授業観察による調査研究 全体として、20人学級は30人学級、40人学級と比較して、「一人学習」が多く、「学習活動」及び「否学習活動」が少ないことがわかった。このことは、30人学級と40人学級の間についてもいえそうである。場所別にみると、中央部が周辺部よりより学習を行っていえることがわかって、このことは、どの規模の学校の場合についても言える。
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