1989 Fiscal Year Annual Research Report
外国人子女の日本語習得過程に関する学際的基礎研究及び教育プログラム開発研究
Project/Area Number |
01102027
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 正巳 名古屋大学, 教育学部, 教授 (70047231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝田 征二 立命館大学, 経済学部, 助教授 (80142579)
小野 博 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (10051848)
野田 一郎 東京学芸大学, 海外子女教育センター, 助教授 (50133111)
中西 晃 東京学芸大学, 海外子女教育センター, 教授 (00134776)
斎藤 和志 名古屋大学, 教育学部, 助手 (20211922)
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Keywords | 日本語習得 / 外国人子女 / 帰国子女 / 日本語指導 |
Research Abstract |
本研究は、日本語を母語としない、英語圏その他の言語圏の義務教育段階の外国人子女の日本語習得過程に関し、言語学的、心理学的、音声学的見地から基礎研究を行い、日本語指導(Japanese as a Foreign Language)及び教科に係わる学習指導を行うための教育プログラム開発研究を目的としている。その初年度は、(1)理論研究:研究分担者の専門的立場からの問題提起、日本語教育に係わる実践家からの指導、日本語教育に関する文献研究等の分析、(2)実態調査研究:日本内外の教育機関における日本語教育の現状を把握するための実態調査、の2つを行った。実態調査については、現在、その集計分析を進めているところである。 1.理論研究 理論研究として、2つの観点から研究が進められた。ひとつは、各研究分担者による関連分野での研究内容の分析であり、特にESL(English as a Second Language)研究と、言語学、日本語教育学の観点からの日本語学習に関する研究の分析が行われた。いまひとつは、日本語教育の実践家からの問題点の提起と帰国子女体験等の検討であった。これらの研究から、外国人子女に対して日本語教育を行う際の留意点や問題点が明らかにされた。 2.実態調査研究 2つの調査研究が進行中である。日本国内における調査は、外国人が在籍する小・中学校の担当教員を対象として、そこで行われている日本語指導の実態を把握する目的で行われている。指導者、教材、カリキュラム等の問題を問うものである。また、海外日本人学校や補習授業校を対象に、類似した調査が行われた。こうした調査から、日本語指導の問題点が明らかになるとともに、実行可能な教育プログラムを開発する際の基礎資料を得ることができると考えられる。
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