1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01301013
|
Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
三隅 二不二 奈良大学, 社会学部, 教授 (30037022)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 道雄 熊本大学, 教育学部, 助教授 (70108611)
篠原 弘章 熊本大学, 教育学部, 助教授 (20040066)
佐藤 静一 熊本大学, 教育学部, 教授 (10040031)
米谷 淳 奈良大学, 社会学部, 講師 (70157121)
橋口 捷久 奈良大学, 社会学部, 教授 (00037045)
|
Keywords | リ-ダ-シップ / リ-ダ-シップPM論 / リ-ダ-シップ訓練 / 小集団実験 / PMサ-ベイ / 教師 / 教育実習 / 親子関係 |
Research Abstract |
1.リ-ダ-シップ行動変容をもたらす認知心理学的メカニズムの解明:三隅と米谷は10万にのぼるPMサ-ベイのデ-タの解析をもとに、リ-ダ-シップ3要因間の関係、並びにそれらとリ-ダ-シップ効果性に関する行動計量的モデルの構築を試み、説明力も一般性も高い重回帰式を同定し、それに基づくリ-ダ-シップ方略策定の可能性を検討した。佐藤は中学校学級担任教師を対象としたPMサ-ベイを実施し、学級集団のモラ-ルの変化と教師のリ-ダ-シップの変化との関係を調べた。その結果、PM→P、M→pmの学級では有意なモラ-ルの低下がみられるのに対し、M→PM、pm→Pの学級ではモラ-ルの低下がみられず、生徒の学校モラ-ルを高め、それを維持強化する上で、学級担任教師のP、M両指導行動の強化が欠かせないことが示唆された。篠原は養育態度がPM型である父親と母親の下で子供の自己教育力が最も高いことを見出した。 2.リ-ダ-シップの計画的変容のための実践的プログラムの開発:吉田と橋口はそれぞれ、集団力学研究所や奈良大学が主催したPMT(PM式リ-ダ-シップ訓練)を担当してプログラムの作成、実施、フォロ-アップを行い、訓練により参加者のリ-ダ-シップ行動や参加者の職場のモラ-ルが有意に向上することを確かめた。ハフシはリ-ダ-とフォロワ-の相互作用をそれぞれにPM、P、M型のフィ-ドバックを与える小集団実験を行い、PM型のフォロワ-シップが他のフォロワ-シップより望ましいことを見出した。 3.リ-ダ-シップと意思決定に関する国際比較研究:三隅は海外の共同研究者とのこれまでの国際比較研究の総括を論文や英文報告書にまとめ、国際学会や国際シンポジウムで報告した。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] 橋口 捷久: "PMリ-ダ-シップトレ-ニング効果の数量化分析" 奈良大学紀要. 20. 203-223 (1992)
-
[Publications] 米谷 淳: "グル-プウェアと集団力学" Human Interface News and Report. 7. 75-84 (1992)
-
[Publications] 佐藤 静一,松原 恵治: "中学校学級担任教師のPM式指導行動類型とその変化が生徒の学校モラ-ルに及ぼす効果" 熊本大学教育実践研究. 9. 59-65 (1992)
-
[Publications] 吉田 道雄,佐藤 静一: "教育実習生の児童に対する認知の変化 実習前,実習中,実習後の「子ども観」の変化" 日本教育工学雑誌. 15(2). 93-99 (1991)
-
[Publications] 篠原 弘章,井上 大介: "両親の養育態度が児童の自己教育力に及ぼす影響についてーとくに友人やきょうだいの賞讃・叱責場面について" 熊本大学教育学部紀要. 40. 305-324 (1991)
-
[Publications] 吉田 道雄: "教育実習におけるグル-プワ-ク導入の試み" 熊本大学教育実践研究. 9. 129-138 (1992)
-
[Publications] Jyuji MISUMI: "PM Theory:A Boarderless Approach to the Scientific Study of Leadership" (奈良大学社会学部), 200 (1992)
-
[Publications] 三隅 二不二: "科学研究費補助金研究(総合研究A)成果報告書" (奈良大学社会学部), 180 (1992)