1989 Fiscal Year Annual Research Report
諸外国における義務教育の教育内容の改善動向に関する比較研究
Project/Area Number |
01301029
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
桑原 敏明 筑波大学, 教育学系, 教授 (00015439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古沢 常雄 法政大学, 文学部, 教授 (30061211)
中嶋 博 早稲田大学, 文学部, 教授 (60063228)
手塚 武彦 国立教育研究所, 国際研究・協力部, 部長 (50000039)
窪田 眞二 東京女子体育大学, 助教授 (80170033)
川野辺 敏 国立教育研究所, 生涯学習研究部, 部長 (10000001)
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Keywords | 義務教育 / 教育課程 / 教育内容 / 学習指導要領 / 比較教育 |
Research Abstract |
本年度は、2回の全体打ち合わせ会(平成元年7月および平成2年1月)ならびに各国別打ち合わせ会(随時)で共同研究としての調整を図りながら、初年度の研究をすすめ、次のような成果を挙げた。 (1)1970年以降の現在までの、各国(アメリカ合衆国、カナダ連邦共和国、英連合王国、フランス共和国、ドイツ連邦共和国、スウェ-デン王国、ソビエト連邦共和国、大韓民国および日本の9カ国)における学校制度および義務教育教育課程の改定に関する年表を作成した。特に義務教育課程の改定に関する詳細な年表の作成は、国の内外における初めての試みである。 (2)上記9カ国における義務教育教育課程に関する最新の全国的基準を収集し、そのうち、各国の特徴をなす部分について訳出した。その成果は、400字詰原稿用紙で、1,194枚分に達し、これまでに類をみない成果を得た。これによって、かなり細かい内容分析が可能となった。 (3)以上二つの作業から、最近20年間における義務教育教育課程改定の国際的動向を鳥瞰することができた。初年度においては、未だ仮説的なものにすぎないが、次年度において、この仮説を確かめる予定である。 (4)各国別の研究を重ねながら、その成果を集約し、構造的に把握し、解釈するたるに、「義務教育教育課程の国際比較のための分析枠組」を作成した。これも、これまでにない試みであり、I義務教育諸学校の目的と学力到達目標、II教育課程・内容の構造、III児童・生徒の特性認識、IV教育思潮、V社会変化からの要請、VI教育条件の整備、VIIカリキュラム開発を大分類とするおよそ70の比較項からなる。次年度において、この枠組をもとにした分析と比較が行われる。 本年度の研究成果は、平成2年7月12・13日に行われる日本比較教育学会第26回大会で、中間発表の形で報告される予定である。
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