1989 Fiscal Year Annual Research Report
テクスト解析に基づくマラルメ散文作品の形態生成と意味構造に関する総合的研究
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01301060
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
松室 三郎 立教大学, 一般教育部, 教授 (20062466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 武夫 早稲田大学, 文学部, 専任講師 (80177691)
兼子 正勝 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30169578)
竹内 信夫 東京大学, 教養学部, 助教授 (00107525)
井原 鉄雄 中央大学, 文学部, 教授 (30055199)
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Keywords | マラルメ / フランス文学 / 象徴主義 / 文学理論 / 書誌 / テクスト批判 / 文学と社会 |
Research Abstract |
本年度作業の第一目標であるマラルメ研究文献デ-タベ-ス作製のため、川瀬研究室にパ-ソナル・コンピユ-タ・システム一式を設置したが、分析すべきデ-タの量が我々の予測より遙かに増えていることが判明したため、これに対処すべく従来設備のなかった竹内研究室にも更にシステム一式を設置した。これにより入力作業は飛躍的に進歩し、次の成果を見た。マラルメ研究文献書誌の分野では、既に先行業績として1901年から1971年までの書誌デ-タをかなり網羅したD.Hampton Morrisの書誌があるので、差当たっては作業の重複を避けるべく、今回は同書誌の後を承ける形で1972年以降現在までの書誌デ-タの作製を実施し、その入力を完了した。デ-タは、印刷・フロッピ-ディスク両様の形で広く研究者に提供することができる。傍ら検索プログラムも既に完成した。 文献資料としては《Le Journal》、《L'Echo de Paris》、《Le Bien Public》、《Le Gaulois》等、フランス19世紀後半の日刊紙のマイクロフィルムを入手し得た。マラルメが活躍していた時代の社会史的・精神史的背景を的確に把握するための文献学的基盤が一段と強化されたと信ずる。入手した資料の分析は現在進められており、特にマラルメの90年代散文作品と当時の社会の動向との関連がこの面からのアプロ-チによって解明されよう。 更にマラルメの個々の散文作品に関する予備的調査・分析を着実に進んでおり、例えば「インドの物語」については部分的に原典批判稿が完成した。その他、マラルメの個人雑誌「最新流行」や各種アンケ-ト回答についても文体学的・文献学的調査・分析が試みられており、これらに次年度の成果をも加えて、「論文集」という形でのまとめを実現したいとねがっている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 竹内信夫: "『イジチュ-ル』試論(2)" 東京大学教養学部外国語科編「外国語科研究紀要」フランス語教室論文集. 第36巻、第2号. 1-22 (1988)
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[Publications] 兼子正勝: "マラルメ散文作品の批判版のために-I.“La Fausse vieille",les Contes indiens-" 電気通信大学紀要. 第2巻、第2号. 345-371 (1989)
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[Publications] 井原鉄雄: "資料-マラルメの「1864年のカルネ」自筆稿本について" 〔中央大学〕仏語仏文学研究. 第22号. 143-164 (1990)