1989 Fiscal Year Annual Research Report
マルコフモデル・ニュ-ラルネットワ-クを包合する新しい音声認識手法の総合的研究
Project/Area Number |
01302032
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
中川 聖一 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (20115893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅崎 太造 名古屋大学, 情報教育センター, 助手 (40193932)
壇辻 正剛 京都大学, 文学部, 助手 (10188469)
北沢 茂良 静岡大学, 工学部, 助教授 (00109018)
小林 豊 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (40027917)
新美 康永 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (00026030)
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Keywords | マルコフモデル / HMM / ニュ-ラルネットワ-ク / 音声認識 |
Research Abstract |
本総合研究の目的は、音声言語による人間と機械(コンピュ-タ)とのインタフェ-スを実現するための基幹技術である音声自動認識に関する将来的手法を集中的に討議研究することである。そのため研究組織の8名以外にも多くの参加者を得て研究発表と討論を重ねてきた。 まず第1回目は、音韻認識と特徴抽出について議論し、音声認識の単位と特徴パラメ-タとの関連について様々な観点から意見交換を行った。 第2回目は、最近パタ-ン認識の有力手法と注目されているニュ-ラルネットワ-クについて集中的に議論した。その項目は、数学的な解析従来手法(DPマッチングや隠れマルコフモデル、ファジ-理論)との関連と統合法などである。また、最近の国際会議での発表内容や聴覚神経処理、画像処理への応用の解説による知識交換も行った。 第3回目は、音声認識にとって基本的かつ重要な技術であるスペクトル距離尺度について集中討議を行った。これらの討議から雑音に強いもの、子音に強いもの,母音に強いもの、動的特徴に強いものなど様々な特徴をもつ距離尺度が浮き彫りにされた。今後の重要課題として、動的距離尺度の探求で意見が一致した。 4回目の研究発表は「音声による機械との討話」について行った。音声による対話研究においては、文脈情報の利用、対話モデルの利用、プロソディの利用、認識におけるあいまいさの対処、ユ-ザ主導/システム主導などの対話制御法など様々な研究の必要性が認識された。いずれにしても、対話における音声の重要性について意見が一致した。 今後も、本年度と同様に,テ-マ別に集中的に意見を交換する形式で研究を進めていく予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Seuchi Nakagawa: "Speaken-independent Continuous-speech recognition by Phonene-based word Spotting and time-sychronous context-Free parsing" Computer Speech & Language. 3. 277-299 (1989)
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[Publications] 中川聖一: "構文解析駆動型日本語連続音声認識システム-SPOJUS-SYNO-" 電子情報通信学会論文誌. 72-DII. 1276-1283 (1989)
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[Publications] 中川聖一: "連続出力分布型HMMによる日本語音韻認識" 日本音響学会誌.
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[Publications] 堂下修司: "2群対判法による不特定話音日本語単音節中の子音の認識" 日本音響学会誌. 45. 827-836 (1989)
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[Publications] 梅崎太造: "全極形フィルタの群遅延スペクトルによる音声分析とその音声認識用スペクトル距離尺度への応用" 電子情報通信学会論文誌. 72-DII. 1141-1150 (1989)
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[Publications] 沢井秀文: "連続音声認識のための時間遅れ神経回路網を用いた音韻/音節スポッティング" 電子情報通信学会論文誌. 72-DII. 1151-1158 (1989)
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[Publications] 甘利俊一: "人工ニュ-ラルシステム" 共立出版, 215 (1989)
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[Publications] 中川聖一: "音声・聴覚と神経回路網モデル" (1990)