1990 Fiscal Year Annual Research Report
ねじりを受ける鉄筋コンクリ-ト構造物の耐荷機構とその合理的設計法の確立
Project/Area Number |
01302040
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長瀧 重義 東京工業大学, 工学部, 教授 (00016320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二羽 淳一郎 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60164638)
佐伯 昇 北海道大学, 工学部, 助教授 (80002004)
高木 宣章 立命館大学, 理工学部, 助手 (50154753)
児島 孝之 立命館大学, 理工学部, 教授 (10066706)
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Keywords | ねじり / 鉄筋コンクリ-ト部材 / プレストレスト鉄筋コンクリ-ト部材 / 終局ねじり耐力 / ねじりひびわれ発生モ-メント / せん断流 / コンクリ-トの引張剛性 / コンクリ-トの軟化 |
Research Abstract |
昨年度は、純ねじりを受けるRC部材を構成する要素に注目した二軸の圧縮〜引張応力下にあるRC平板要素内のコンクリ-トの引張剛性、鉄筋の平均応力〜ひずみ関係、あるいは一方向と正負交番純ねじりへのかぶりコンクリ-トの影響などを理論と実験から明らかにしてきた。本年度に得られた研究成果は、次のとおりである。 1.コンクリ-トの引張剛性、軟化、ひびわれ面でのせん断伝達、鉄筋の局部降伏、ねじり有効厚を仮定した新たなひずみ適合条件を考慮した面内力を受けるRC平板の解析をもとに、ねじりを受けるRC棒部材の荷重〜変形関係の予測方法を提案した。この解析方法により、ねじりを受けるRC部材の荷重〜変形関係をひびわれ発生以前から終局に至るまで実験結果を精度良く捉えることができた。しかし、コンクリ-トポ-ルへこの方法を適用するためには、付着ーすべりを考慮した解析が必要である。 2.曲げとねじりの複合荷重を受けるRC部材の終局耐力の算定方法を、立体トラス理論と曲げ理論にもとづいて提案した。この算定法は、曲げの影響が大きいと安全側の予測になる。 3.土木学会「コンクリ-ト標準示方書」のねじり耐力式における終局時の軸方向鋼材と横方向鉄筋のせん断流q_1とq_wがほぼ等しく、両者の鋼材比もほぼ等しい比較的大断面を有するPRC部材であっても、導入プレストレス量の増加に伴い終局ねじり耐力は増加する。 4.PC鋼棒は導入した緊張ひずみあたりまでねじりに抵抗するが、その後の荷重繰返しに伴うPC鋼棒ひずみの増加は変形に対して抵抗するのみで、終局ねじり耐力に対しては寄与しない。そのため、導入プレストレスの少ないPRC部材の終局耐力の理論値は、危険側になる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 児島 孝之: "PRC部材の終局純ねじり耐力に関する研究" コンクリ-ト工学年次論文報告集. Vol.12 No.2. 191-196 (1990)
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[Publications] 児島 孝之: "大断面を有するPRC部材の終局純ねじり耐力に関する研究" コンクリ-ト工学年次論文報告集. Vol.13. (1991)
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[Publications] 佐伯 昇: "ねじりと純曲げ荷重を受ける鉄筋コンクリ-ト部材の終局強度" コンクリ-ト工学年次論文報告集. Vol.12 No.2. 269-274 (1990)
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[Publications] 二羽 淳一郎: "ねじりを受けるRC棒部材に関する解析的研究" 土木学会論文集. 第420号/Vー13. 97-105 (1990)
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[Publications] Junichirou NIWA: "Study on effective torsional reinforcement for concrete poles" International Symposium on Concrete Engineering. (1991)