1989 Fiscal Year Annual Research Report
高度技術社会のパ-スペクティブ〜新しい文明の構想〜
Project/Area Number |
01305006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 啓 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20012114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森村 英典 筑波大学, 社会工学系, 教授 (50016010)
真壁 肇 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016305)
佐々間 章行 青山学院大学, 理工学部, 教授 (30082796)
児玉 文雄 埼玉大学, 大学院政策科学研究科, 教授 (20016538)
鬼木 甫 大阪大学, 社会学研究所, 教授 (40107107)
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Keywords | 高度技術社会 / 資源・エネルギ-問題 / 地球環境問題 / 人口急増と南北問題 / 経済成長と国際関係 / 産業組織と経営戦略 / 科学技術政策 / 技術アセスメント |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、重点領域研究「高度技術社会のパ-スペクティブ」申請および研究体制整備のための討議を進めた。幸い平成二年度より同重点領域研究が採択されることになったので、研究の具体的な進め方について検討を行った。重点領域研究における総括班のメンバ-、および予定計画研究班の代表者を中心とした研究検討会を8回にわたり開いた。 多くの分野の研究者による研究を有効に推進するため、全分野にわたり共通の問題意識と基本研究課題を持つこととし、1.長期的な地球規模の資源ーー環境の保全と、2.世界の国々の経済格差を縮小し、すべての人々に最低限の経済福祉を保証するための持続的な経済成長、の2つを両立させるような技術文明を構想することを目的とした。この2つの目標を両立させることは極めて困難であり、現在の経済社会の趨勢を前提とする限り、それは不可能であって、21世紀のしかも早い時期に、世界は重大な困難に逢着することは明らかである。それを打破するためには、新しい科学技術が開望されるとともに、社会経済システムが適切に再編成され、更に人々の生活スタイルや価値観も変革されなければならない。それによって人々の能力と、自然の資源とがすべて有効適切に生かされるような体制が世界的に作り出されなければ、人類の文明は存続し得ないと思われる。それを可能にする条件と、それを生み出す方策とを、あらゆる方向から、体系的・総合的に研究することが、われわれの基本的な研究課題であることを確認した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 竹内啓: "先端科学技術の可能性" 公衆衛生. 53ー12. 800-804 (1989)
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[Publications] 竹内啓: "覇権国家なき時代の科学技術文明" エコノミスト. 67ー19. 134-143 (1989)
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[Publications] 鬼木甫: "新しい情報通信技術と産業連関分析" イノベ-ション&IーOテクニック. 1ー1. 30-39 (1989)
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[Publications] Fumio Kodama: "How Research Investment Dicisions are Made?" The Evaluation of Scientific Research. 201-214 (1989)
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[Publications] 佐々間章行: "大学におけるロボット教育に関する一考察" 日本経営工学会誌. 40ー3. 183-190 (1989)
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[Publications] Hidenori Morimura: "Dynamic Control of Terminals in Time-shared Control Server System with Distributed Station" Asia-Pasific Jour.of Operational Research. 6ー1. 90-106 (1989)
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[Publications] 竹内啓・松岡秀雄(編): "21世紀高度技術社会を迎えるに当たって" コスモ情報サ-ビス(株), 260 (1990)
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[Publications] 真壁肇: "信頼性モデルの統計解析" 共立出版(株), 236 (1989)