1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01308008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
徳永 史生 大阪大学, 理学部, 教授 (80025452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉澤 透 京都大学, 理学部, 教授 (10028128)
青木 清 上智大学, 生命科学研究所, 教授 (70101029)
大森 治紀 生理学研究所, 生体調節研究系, 教授 (30126015)
篠沢 隆雄 群馬大学, 工学部, 助教授 (30025449)
嶋田 一郎 東北大学, 教養部, 教授 (50108429)
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Keywords | 感覚 / 視覚 / 味覚 / 嗅覚 / 聴覚 / 機能性蛋白質 / 情報変換 / 重点領域 |
Research Abstract |
刺激が光、化学物質、物理的力という違いはあるが、視覚・嗅覚・味覚・聴覚(機械刺激受容)は、刺激が特異に分化した受容細胞で受とられ、そこでその信号が細胞の膜電位変化という電気的信号に変換される。現在、動物の感覚の研究で最も分子機構が明らかにされているのは、脊椎動物の視覚である。そこでは、受容タンパク質、ヌクレオチドシクラ-ゼ、ホスホジエステラ-ゼ、Gタンパク質などの特別な機能を持ったタンパク質が働いていることが明らかにされてきた。最近、嗅覚に於いても、類似のタンパク質が働いていることを示唆する実験結果が報告されている。また味覚や聴覚でも視覚と類似の刺激受容・信号増幅機構が働いていることが推定されている。本申請では、感覚受容という現象を各感覚の特殊性に注目するのではなく、そこで立ち働く機能分子であるタンパク質に注目し、感覚受容の一般的メカニズムを明らかにするような研究を組織化することを目的とした。 幹事が、光受容、化学受容、機械刺激受容の研究について、それぞれの分担分野の世界の現状及び日本の現状を調査した。また、班員以外の関連分野の研究者も加えて、日本動物生理学会年会を機会にシンポジウムを開いた。それらをもとに、幹事会で「重点領域研究」としての研究計画を立案した。また、国内研究者の活動状況を調査し、重点領域研究の組織編成を行った。幹事会で作成された原案に対して、関連分野のエキスパ-トによって構成された班会議で批判検討を行うと共に、よりよい原案にするべく、提言を行った。さらに「重点領域研究」として組織したときに到達する成果の予想をした。以上の作業を総合して、重点領域「感覚情報受容における機能タンパク質の実体と挙動」を纏め、平成2年3月文部省に申請書を提出した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fumio Tokunaga: "Functional proteins acting in vision" 動物生理. 6. 227 (1989)
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[Publications] Noriyo Suzuki,Takao Shinozawa: "Transduction ion channels in vertebrate olfaction" 動物生理. 6. 228 (1989)
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[Publications] Harunori Ohmori: "Mechano-electric transduction of the hair cell" 動物生理. 6. 228 (1989)