1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01308023
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤正 巖 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30010028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 輝 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (40016762)
江刺 正喜 東北大学, 工学部, 助教授 (20108468)
中島 尚正 東京大学, 工学部, 教授 (00011073)
井街 宏 東京大学, 医学部, 助教授 (10010076)
相沢 益男 東京工業大学, 工学部, 教授 (00016742)
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Keywords | 医療用マイクロマシン / マイクロ・ロボット / 超微細加工技術 / エキスプロラトリ・エンジニアリング / マイクロマシン用材料 / マイクロアクチュエ-タ / 自律分散システム / セルフ・アセンブリング |
Research Abstract |
この研究の目的は、マイクロマシンの技術が医療領域でどのようなパラダイム変換をおこし、医療にどのような新しい技術をもたらすかを調査することを第一義の目標とした。さらに、これから研究し開発される技術の応用過程として、医療用のロボットとしてのマイクロマシンの開発の可能性の検討をおこない、生体と相同な寸法の機械を作る技術の基礎はどのようなものであるべきかも検討した。そのために、ここでは、どのようなマイクロマシン技術に関連した基礎理論、技術開発が必要であるか、どのような道程でそれが実現するかを、一般的なエンジニアリングの方法とエキスプロラトリ-・エンジニアリングの両側面から探索し、平成3年度の重点領域研究へこれを発展させるべく、研究課題の作成と研究組織の編成を行なった。これまでの調査・討論で判明したのは、1)医療技術には多くのマイクロマシンの応用の場が存在すること、2)微小な機構の製作にはシリコンプロセスを含む種々の超微細加工技術が現存すること、3)マイクロマシンの構成要素の設計見本として生物の機構が使用できること、4)マイクロマシンの製作のための素材とその表面処理の研究が重要であること、5)マイクロマシンのエネルギ-変換機構としてマイクロアクチュエ-タを独自のアイデアで設計する必要があること、6)マイクロマシンの製作とその利用に自律分散系などの新しいシステム工学的手法が必要なこと、7)センサ-技術の超マイクロ化技術が必要なこと、8)生物の構造と機能に近い機構を自動構築するためには、将来蛋白工学的手法に代るセルフ・アセンブリング機構を作る必要があり、このためにエキスプロラトリ-・エンジニアリングの世界が必要なことなどであり、これらの観点を中心に研究組織を構築することとなった。さらに、これらの討議を行なうべくシンポジウムや研究会を開催した。
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[Publications] 藤正巖: "マイクロマシンは医学をどのように変えうるか" Micro Machine. 1. 1-4 (1988)
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[Publications] 藤正巖: "マイクロマシンは医学をどのように変えうるか" BME. 3. 2-7 (1989)
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[Publications] 藤正巖: "医用マイクロマシン" 医用電子と生体工学. 27. 52 (1989)
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[Publications] 藤正巖: "マイクロマシンニングの開く医療の未来" 1989年電気化学秋季大会講演要旨集. 57 (1989)
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[Publications] 藤正巖: "マイクロマシンと将来の医学" 講習会「アクチュエ-タメカニズムはどこまで小さくなるか?」ー先端マイクロアクチュエ-タメカニズムの現状と将来および超微細加工技術の応用ーテキスト. 9-16 (1989)
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[Publications] Iwao Fujimasa: "Medical Applications of Micromachine Technology" Technical Digest of the 8th Sensor Symposium 1989. 135-139 (1989)
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[Publications] Naomasa Nakajima: "Study on Microengines:Miniaturizing Stirling Engines for Actuators" Sensors and Actuators. 20. 75-82 (1989)