1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01308029
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 康之 京都大学, 農学部, 教授 (50026415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 研三 名古屋大学, 農学部, 助教授 (80164292)
大山 莞爾 京都大学, 農学部, 助教授 (40135546)
町田 泰則 名古屋大学, 理学部, 教授 (80175596)
旭 正 名古屋大学, 農学部, 教授 (10023392)
西 荒介 富山医薬大学, 薬学部, 教授 (50019098)
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Keywords | 高等植物 / 物質集積 / 分子機構 / シンク機能と遺伝子発現 / 形質転換と大量集積 / ソ-ス機能 / 物質変換とシンク機能発現 / 植物育種 |
Research Abstract |
一定の生長段階にある高等植物の個体は生命維持に必要な物質を吸収または生産して、それから他の器官に供給する機能・・ソ-ス(source)機能という・・を営む器官群、他の器官群から供給されるそれらの物質を集積する機能・・シンク(sink)機能という・・を営む器官群、およびソ-ス器官群からシンク器官群への物質流転を司る器官群に大別することができる。しかも、それぞれの器官は、個体の生育段階に対応して、同一細胞が、ある時期にはシンク機能を、他の時期にはソ-ス機能を発揮するといった可変的ダイナミズムに支配されている。本研究企画調査は、植物細胞による代謝産物の集積過程を研究対象として、シンク器官細胞における特定物質の大量集積機構と、シンク・ソ-ス両機能の相互転換・可変性の機構を分子的基礎の上に解析するための動向調査を主要な目的としている。本研究は、植物細胞のシンク機能、特に特定物質の大量蓄積機能の分子的基礎を解明するとともに、シンク・ソ-ス両機能の相互転換の分子機構を解析して基礎・応用両植物科学分野に大きなインパクトを与えようとするものである。そこで、以下の3小研究領域ー各小研究領域についてはそれぞれ2研究項目をもうけるーを取り上げて、それぞれを担当する計画研究班がより効果的に研究を進めるためにはいかなる班構成が良いか研究代表者および主な班員により検討した。そのため、1.シンク機能発現と物質変換、2.シンク機能に基づく物質集積、3.形質転換と大量集積に分け、基礎および応用研究の現状と動向、すなわち、既報文献をもとにした情報収集の調査を行った。これらの収集情報を研究者代表、班長、幹事による打ち合せ委員会を開き、その結果緊急に推進しなければならない重要研究課題を選定した。そのために、得られた結果を班員全員参加の会議で討論し、最重要点を決定した。
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