1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01410004
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
麦島 文夫 帝京大学, 文学部, 教授 (80200236)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永瀬 英司 帝京大学, 文学部, 講師 (30217997)
藤崎 春代 帝京大学, 文学部, 助教授 (00199308)
山本 豊 帝京大学, 文学部, 助教授 (40134423)
深田 芳郎 帝京大学, 文学部, 教授 (50199163)
鹿取 廣人 帝京大学, 文学部, 教授 (80012300)
|
Keywords | 視覚認知機能 / 眼球運動 / EOG / 滑動性追跡眼球運動 / 角膜反射法 |
Research Abstract |
本研究は、視覚認知機能にとって重要な関わりを持つ眼球運動の解析を通して、種々の知覚・認知課題、複雑な問題解決課題における眼球運動の役割を明らかにしようとする。 そのため、本研究では健常幼児、成人、ならびに各種の認知機能障害者(児)に対して、単純な課題から複雑な課題までを提示して、その際の眼球運動ならびに頭部運動の解析を行い、視覚認知機能の崩壊、回復成立過程についての基本的デ-タを得ることを目的とした。 (1)健常成人、および健常幼児(4、5、6歳)を被験対象として、EOGによって正弦波および矩形波状に運動する視標に対する眼球運動の測定を行った。被験者(児)は成人数人、幼児各年齢数人ずつ。先行研究では円形ないし矩形の光刺激を視標としたが、本研究では具体物(漫画の主人公など)の絵の光刺激を視標とした。5、6歳児では位相の進みがみられたが、成人ではみられなかった。 (2)「ト-クアイ」による角膜反射法の眼球運動測定実験では、各種の図形を使用し、観察時の課題要請の相違に伴う眼球運動の特性を分析した。その結果、個体によっては課題によって顕著な眼球運動の差がみられた。 (3)発達遅滞児の障害事例を対象とした研究では、前年に引き続き誕生初期の脳炎後遺症により、両側後頭皮質に萎縮の見られる対象児について、(1)と同様に、円形・矩形の光刺激視標、ならびに具体物の絵の光刺激視標を用いて、EOGにより滑動性追跡眼球運動を測定した。ただし、本児の場合視標対象の相違による差は明かでない。
|