1991 Fiscal Year Annual Research Report
近代「ヨ-ロッパ世界」におけるネ-ションとエトノス
Project/Area Number |
01410011
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
松村 赳 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30014517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 透 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (60014453)
渡辺 雅司 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90133214)
上村 忠男 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (70107829)
山之内 靖 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (60014429)
二宮 宏之 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40014427)
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Keywords | ネ-ション / エトノス / 外国人労働者 / 社会史 / 都市史 / アラブ世界 / 湾岸戦争 / システム社会 |
Research Abstract |
最終年度にあたる本年は、共同研究の総括のために、これまでの二年間で検討してきた「ヨ-ロッパ世界」におけるネ-ションとエトノスの研究をめぐる方法論をふまえ,研究報告書の作成を目指して、各研究分担者のテ-マを深めてゆくかたちで研究活動を進めることになった。結局、分担者全員が参加する総合的な研究会は,諸般の理由により,1992(平成4)年1月26,27日に「総合討論:3年間の研究活動をふりかえって」という議題で開催した研究合宿(群馬県・万座温泉)までまたねばならなかった。この研究合宿では,各研究分担者がすでに提出済みであった研究報告をもとに,活発な議論が交わされた。とくに,今年度の研究計画に掲げたふたつの今日的問題,すなわち東ヨ-ロッパや中央ヨ-ロッパにおける諸変化と外国人労動者問題については,東京大学研究員のモジタバ・サドリア氏の協力を得,その成果の一端は研究報告書のなかに反映させることができた。 研究合宿においてはまた、各報告分担者の専攻分野の関係から,今回の共同研究では歴史に大きな比重がおかれ,現状分析そのものの堀り下げがやや少ない結果となったことが指摘された。今回深く深求された方法論,問題視角を基礎に,今後も機会あるごとに現状把握に努めてゆくことが確認された。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 上村 忠男: "「歴史家と母たちーカルロ・ギンズブルグの『闇夜の歴史』を読んで」" 『思想』. 803・804. 4-25,87-104 (1991)
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[Publications] 岡田 進: "「ソ連における農業改革の新しい段階」" 『日ソ経済調査資料』. 712. 2-27 (1991)
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[Publications] 小沢 弘明: "「境界をつくるもの,こえるものーヨ-ロッパ国民国家の歴史的相対化ー」" 『歴史学研究』. 626. 2-9 (1991)
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[Publications] 山之内 靖: "「システム社会の現代的位相ーアイデンティティ-の不確定性を中心にー」" 『思想』. 804,805. 4-35,99-129 (1991)
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[Publications] 八尾師 誠: "「『フランス革命』の発見ーイランにおける「近代西欧」の原像」" 『歴史と社会』. 12. (1992)
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[Publications] 藤田 進: "「産油国クウェ-トの歴史ーパレスチナ難民の体験を通してー」" 『寄せ場』. 5. 92-116 (1991)
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[Publications] 二宮 宏之(編): "『民族とは何か』" 山川出版社, 385 (1991)
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[Publications] 小沢 弘明: "『ヤルタ会談と鉄のカ-テン』" 岩波書店, 64 (1991)