1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01420024
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Research Institution | Institute for Laser Technology |
Principal Investigator |
山中 千代衛 (財)レーザー技術総合研究所, 所長 (10028920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金邉 忠 (財)レーザー技術総合研究所, 研究員 (10201427)
車 信一郎 (財)レーザー技術総合研究所, 研究員 (90201475)
今崎 一夫 (財)レーザー技術総合研究所, 主任研究員 (40115994)
仁木 秀明 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助手 (00135758)
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Keywords | レ-ザ-同位体分離 / ウラン濃縮 / 多段階電離 / 高速断熱通過 / 断熱反転 / 超微細構造 / 電荷移行衝突 |
Research Abstract |
レ-ザ-ウラン濃縮における多段励起、電離過程の最適化をめざして、今年度は超微細構造を有する ^<235>Uを効率よく電離するためのレ-ザ-光の特性と、生成したイオンを回収する過程での電荷移行衝突について検討した。 1) ^<235>Uは超微細構造を有しているため、吸収スペクトルは3ー5GHzにわたる拡がりを持っている。これを効率よく励起するレ-ザ-光として、ブロ-ドバンドの単一周波数レ-ザ-、マルチモ-ドレ-ザ-周波数掃引レ-ザ-の3つの手法が考えられる。前2者ではレ-ザ-光のパルス幅が短くなり、高い照射強度が必要とされるので、ウラン濃縮には不適であろう。レ-ザ-光の周波数をパルス幅内で掃引する方法は、高速断熱通過現象を利用できるので、下準位の原子をすべて上準位に励起できる。高速断熱通過が実現できる周波数の掃引速度、掃引幅とレ-ザ-光の強度の関係を計算により求めるとともに、実験との比較を行い、レ-ザ-光照射条件に対する目安を与えた。 2)さらに上記の方法を多段階励起系に適用し、高い励起効率を実現するには、各段の励起用レ-ザ-を時間的にずらして照射するのが有効であることを示した。 3)電荷移行断面積はウラン濃縮プラントの原子蒸気密度を決定する上で重要なパラメ-タ-である。断面積の衝突速度依存性を精度よく測定する手法を開発した。U、Gd、Euなど複雑な電子配置の重金属原子では、大きな電荷移行衝突断面積を示し、従来の水素様原子を取り扱う理論値とは一致しない結果が得られた。理論的研究を強力に推進する必要がある。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Adachi,H.Niki,Y.Izawa,S.Nakai and C.Yamanaka: "Experimental and Numerical Studies on Population Trapping in Gd Vapor" Optics Communications. 81. 364-368 (1991)
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[Publications] S.Adachi,H.Niki,Y.Izawa,S.Nakai and C.Yamanaka: "Numerical Studies on Parameters for Stable Adiabatic Inversion by Gaussian and Square Pulses" Japanese Journal of Applied Physics. 30. 2515-2518 (1991)
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[Publications] S.Sakabe and Y.Izawa: "Cross Secions for Resonant Charge Transfer between Atoms and their Positive lons:Collision velocity≦lau" Atomic Data and Nuclear Data Tables. 49. 257-314 (1991)
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[Publications] S.Sakabe,Y.Izawa and C.Yamanaka: "Symmetricーchargeーtransfer cross sections for gadolinium in the energy range 10ー100 eV" Physical Review A. 45. 252-258 (1992)